「DAC」カテゴリーアーカイブ

2台目の Blue Snow DAC ・・・なぜか解決

初回の電源投入時に OLED ディスプレイが表示されない。 LEDのイルミネーションは正常で、前に選択していたところから音も出る。電源を入れなおすと、OLEDディスプレイの表示は正常になる。

いったい何が悪いのやら、全く見当がつかない。 フロント基板のはんだ付けをやりなおしましたが、改善されない。 たかじんさんのHPで質問したところ・・・

OLEDの電源立ち上がりタイミングの問題ですかね。 電源入れなおすと毎回ちゃんと表示するなら配線も問題なさそうですし。
電源部の電解コンデンサの容量が指定通りだったとするとOLEDの個体差の可能性もあります。

ぺるけ師匠は「部品故障よりはんだ付け不良」とおっしゃっていましたが、今回ばかりは部品かと思ったが、使っているうちに、電源を入れなおさずとも、正常動作するようになった。 いったい、何が起こったやら。 

http://上が Blue Snow DAC、下は HPA-1000 ヘッドホン・ミニアンプ

HPA-1000 ヘッドホン・ミニアンプとデザインを合わせた。 トグルスイッチは、(ON)-(ON) スイッチで、みためはトグルスイッチだが、押し下げがモーメント動作の押しボタンスイッチに相当している。

2台目の Blue Snow DAC ・・・制作編

1台目では、AK4490 はんだカスを飛ばして修復に苦労したので、最初に行ったことは、AK4490 のチップをセロテープで覆うことからはじめた。

表面実装部品のCRを、値をテスタで確認しながらはんだ付けしていった。 慣れてきたとはいえ、ピンセットで部品をどこかに飛ばしてしまうミスは何度もあったが、面白いように服の上から見つかった。 今回作業していて思ったのは、PMLCAPのように大きな表面実装部品のほうが、作業が難しいことだ。 大きな表面実装部品だと、はんだが部品の側面だけについて、基板面には十分でなかったことがあった。基板面にしっかりついていることの確認にけっこう手間取ったりした。 AK4490 にはんだカスを飛ばしたトラブルは、おそらく AK4490 近くのPMLCAPはんだ付け時であったのだろうと思った。

2回目ということもあって、今回は順調に作業を終え、Amanero Combo384 互換基板を通して、音出し確認が済んだ。 今回は何のトラブルもなく作業終了とルンルンであったが・・・・

今回も、前回のように、USB入力、HDMI入力には、Neutric の NAUSB-W、NAHDMI-W を使うことにしたが、ケースが奥行が狭いために、USB-Bの端子がはいらない。 しばし悩んだ末に、Amanero Combo384 基板の USB-B 端子を外し、コードを直接つなぐことにした。

USB Type B のピンアサインとケーブル色

手持ちのケーブルを切ったのはいいが、内部配線をどこにどのようにつないでよいかがわからず、調べてみたが一番わかりやすかったのは上図。 今後の忘備録に乗せておくことにした。 5V の電源は別電源から乗っ取り、パスコンとして、手持ちのOSコン(82μ 6V)を付け、動作確認後に、ショートなどしないようにホットボンドで固定した。

改造後の Combo384 互換基板

次に、AliExpress から購入した QCC5125 Bluetooth基板の動作確認。 192kHz に Upsampling されていることから、192kHz でロックが得られて大喜び。 スマホからも LDAC5.1 として、ペアリングが開始され、これで動作OKと思ったが、そうは問屋がおろさなかった。 ペアリングの pin code を要求してくるのだ。 製品のページを見ても何も書いていない。 一般的な数字かと思い、0000、1234 をいれたが、拒否されてしまった。 

“QCC5125 pairing” で検索をかけても、該当する情報はなし。 ”QCC5125 Pin Code” で検索をかけたところ、 他社製品で Upsampling がないものだったが、0123 との記載があった。 試してみたところ、0123 が正解であった。 LDAC接続も可能であり、Bluetooth も使えることになった。 この基板の消費電流を調べてみたところ、Upsampling に電流を使うのか、なんと0.1A強であった。Blue Snow DAC 本体から供給するのは困難と考え、簡単な電源を作成した。 SBD 11EQS06 で両波整流後、105℃超低ESR の KZH 電解コンデンサ 3300μ ×2個 入れたのち、NJM7805 で定電圧化している。 パスコンはお好みの PILKOR を使った。

Combo384/QCC5125 基板用電源 左の緑はスパークキラー

さて、組み上げてスイッチオン。 なんとOLED ディスプレイが点灯しない。 それにもかかわらず、たかじんさんによる起動時 LEDイルミネーションは正常に作動。 どうして OLEDディスプレイがつかない・・・!

to be contined….

2台目の Blue Snow DAC ・・・構想編

2022年の 8月ごろ、ヘッドホンを探してヤフオクを見ていたら、Blue Snow DAC 基板が出品されていた。 Blue Snow DAC 基板は、たかじんさんのサイトでは瞬殺だったので、当然誰かが買うものだと思ってながめていたら、入札者なしで流れてしまいそうになったので、1分前に入札して確保した。 このときには、ヘッドホン沼におぼれていて、HPA-1000ヘッドホンアンプを作ることを決定していたので、これにあわせることを考えた。

ヘッドホンは寝床で使うことも多いので、使いやすさ優先と考えたときに、Bluetooth 入力を付けられたらと思った。 ぺるけさんのサイトでも Bluetooth 基板が取り上げられていたし。

Bluetooth I2S で検索してすぐ引っかかってきたのは、Amazon の CSR8675デコーダボードだが、これには I2S 信号の説明がない。 CSR8675 I2S で検索してみると同じようなボードがひっかかってくる。 AliExpress の CSR8675ボードであるが、値段は Amazon と比較にならないぐらい安いうえに説明書きもあって、I2S出力の説明もある。 しかしながら、DATA、BCK、LRCK のみでクロック出力(MCLK)がない。 ESS社 の非同期モードなどなら、これでも動作してくれる。 さらに調べてみると、CS8421を用いたクロック作成ボードもあることがわかった。 両者を併用すれば、Blue Snow DAC でも使えそうだ。

Bluetooth を使うにあたって、もうひとつ気を付けるべきはアンテナだという。 見た目がよく似ていて異なる構造のものが売られているとぺるけさんのページにもある。 この意味では、アンテナ付きの基板を選んだほうが良さそうだ。  

クロック出力(MCLK)が確実で、アンテナ付きの基板を探したところ、Bluetooth 入力に Qualcomm QCC5125を利用し、192kHz アップサンプリング付きの基板が見つかった。 QCC5125 を利用しているのは同じだが、DAC付きだったり、ヘッドホン出力やボリューム調整がついているものもあったが、ここではあくまで、I2S出力が目的なので、ほかの出力が付いていないものを探した。 AliExpress なので、説明書も不十分で、結局捨てる形になるかもれないが、チャレンジしてみることにした。

HPA-1000 とペアで使うことから、ケースは HY-70-43-22SS である。1台目より狭いケースであるが、1台目は余裕がありすぎるぐらいなので、十分だろうと思っていた。

to be continued….

Gustard A22 / Blue Snow DAC の HDMI入力 で SACD を聞こう

Gustard A22 の HDMI入力 を設定しよう にて、Pioneer DV-610AV → I2S over HDMI基板 → Gustard A22 の HDMI 入力をへて、DSD 信号で再生可能になったと報告した。 その後、これがうまく働かないときもあって、困ってしまった。 具体的には、DSD信号ではなく、88.2kHz PCM 信号で入力されてしまうのだ。 どうやら、HDMI OUTPUT にモニタがつながっている必要があるようだ。 HDMI negotiation がなされなければ、DSD信号で出力できないのだろう。

だからといって、確実にモニタをつなぐのは大変だ。小さなモニタを買おうかとも思ったが、見もしないモニタを置くのか。 ちょっと調べてみたら、HDMI ダミープラグというのがあることが分かった。 本来はサーバなどの映像出力に差し込んでおくと、サーバからはモニタがあるようにみえる。 この仮想画面に対して、リモートデスクトップなどで接続すれば、モニタレスで運用できるわけだ。

HDMI OUTPUT に差し込んであるのが、HDMIダミープラグ

これは良いと思って購入してつないだが、うまくいかない。 なぜだ。 これは初期設定がモニタごとに変わるためのようだ。 リモコンで初期設定画面を操作して、HDMI出力を自動(DSD)にセットする必要がある。 実際のモニタで練習しておき、盲目的にセットアップして解決した。

Blue Snow DAC だと、COMBO384 入力しか、DSD出力は受けられないので、PCMに変換して受けることになる。 Pioneer DV-610AV だと 88kHz PCM になってしまうが、SONY UBP-X800M2 であれば、176.4kHz PCM に出力できるという記事があり、Blue Snow DAC向けに、買っちゃいました。 そうして、Blue Snow DACの SPD-IF入力を取り外し、I2S over HDMI 入力基板を内蔵させちゃいました。

右上が I2S over HDMI 基板

電源コネクタを無理やりはがしとって、そこに OSコンも載せましたとさ。 なお、こちらのほうは、PCM変換をしているので、HDMIダミープラグは不要でした。

追伸: 試してみたら、Blue Snow DAC でも、COMBO384入力からなら、DSD入力可能でした。 ただし、MUTE端子(11番)を GND に落として、MUTEを解除する必要がありました。

I2S over HDMI コンバータの基板は・・・後編

予備のコンバータではうまくいったのに、なぜだ・・・。 よく見ると、予備の基板は何やらおかしい。 下の写真に示すように、ICのひとつが白い接着剤で固められている。 先に細工した基板では、この白いのがない。

予備の基板

どうやら、外見上同じに見えるコンバータであるが、上記の細工がしてあるものと、していないものがあるということのようだ。 今回、私は予備のコンバータが、Gustard DAC-A22 にぴったりだったという幸運をひきあてていたようだ。

先に行った細工は無駄で、単にショートしておくだけで、SACD再生時の左右が正常化するようだ。 念のために、 DENON オーディオ・チェックSACDを購入して、再確認しておこうと思う。

ここまでくれば、トランス式電源を作っておけば、一通り完成だ。 説明書きには、HDMIケーブル経由の電流で間に合えば不要とのことだが、DSD出力ができなくなるので電源は必須だ。 消費電流を図ると動作時で 150 mA 程度だった。 高周波特性が悪い、逆に言うと電源ノイズが漏れにくい EIコアのトランスを用いて、5V 0.5A 程度あればいいだろうと考えて、マルツに HT-1205 (12V 0.5A)を買いに行ったら、なんと¥2,500 強。 1000円程度で買えていたのに。 

回路は上記の通り。 整流後の電解コンデンサは、超低ESR、超低インピータンスで、105℃品の KZHを2個。 I2S over HDMI コンバータを上に置くことを考えて、ケースをタカチ MB7-5-10 にしたので、多数並列は断念。 三端子レギュレータのパスコンは、お好みの PILKOR(旧 Philips 系)として、OSコンを追加。 OSコンは出力端子にはんだ付け。 スペースの関係で縦ラグを使った配線・・・

この電源は、予想通り、作成して動作確認時はとんでもない音。 KZH電解コンデンサも、OSコンも、初期エージングがとても大切。 48時間つけっぱなしにして、聴ける音になった。 これで、電気工作部屋でも、CD/SACD を満足いく音で聴けるようになった。 めでたし、めでたし。

ところで・・・
左右チャンネルをいれかえるためにDIGIKEY から取り寄せた OMRON G6A-274P 5V は届いたけど、部品箱直行になったとさ。 全然、めでたくなんかないじゃないか。

I2S over HDMI コンバータの基板は・・・前編

CD(PCM入力 over HDMI)で左右が誤った出力になってしまう。 USB入力などの他入力と異なる結果になってしまうことから、力業で左右を変えるしかないかと考えた。 このコンバータは、5Vの電源を使うので、5Vのリレーで手動で左右を入れ替えるわけだ。

こういうときのリレーは当然ながら、OMRON G6A を使いたい。 理由は、金クラッド接点だからだ。 ところが、マルツにもモノタロウにも在庫がない。 モノタロウなら、G6A-234の在庫があったが、長期ストック品(>7年)であり、あまりうれしくない。 ネット上で調べてみると、なぜか DIGIKEY には大量に在庫がある。 DIGIKEYは¥6,000 以上なら、送料無料だ。 他に買いたいものを探さないと、相当割高になってしまう。 定電流ICの LM334Z は、全段差動アンプの前段には好都合だが、秋月電子では1個570円(2023年2月)と結構いい値段で購入をためらっていた。 DIGIKEY だと、在庫は少ないが、カットテープ品が1個160円だった。 まとめ買いするともっと安くなる。 これ幸いと、30個まとめ買いすることにした。

届くまでの間に、I2S over HDMI コンバータを分解してみた。

ねじを外してみると下記の基板がでてくる。 右側に OP1 OPTION との記載がある。

(クリックで拡大)

基板の裏をみると・・・

上記を見てわかるように、DSD入力の時の左右が変わる。 試しに、予備のコンバータの OP1 OPTION をはんだでショートしてから試してみると、CDのときの左右が入れ替わった。 ここをスイッチで切り替えられるようにして、切り替えの状態をLEDで表示できるようにしてみた。

OPTIONのところに、AWG28の電線をはんだ付けした。

基板用のトグルスイッチならなんとか余白につくので、無理やり上記のように配線してみた。 SACDの左右がスイッチで入れ替わるのを確認できた。 ところが、CDを再生してみるとおかしい。 左右が入れ替わっていない。 予備の基板ではうまくいったのに・・・

to be continued….

Gustard A22 の HDMI入力 を設定しよう

Gustard A22 のHDMI入力の設定には、PHASE INVの項目がある。 バランス出力であれば、2番ホットか、3番ホットかを設定できる。位相チェックということになる。

どうやったら、この位相チェックができるのだろうか。 たかじんさんからのアドバイスでは、DA変換後のアナログ出力をみると分かりやすいとのことであった。 残念ながら、入力信号と出力信号の両方をオシロで見てチェックというわけにはいかないようだ。

100Hz のサインウェーブを0.01秒切り出せば、1波長のみになるので、PCからのUSB入力によって得られた信号と、HDMI経由の信号をオシロでみて、同じようにすればよい。 我が家のオシロはデジタルオシロなので、何らかの形でトリガを決めて記録すればよいはずだが、やりかたがわからないので、何回も再生して、画面を見て判断したところ、PHASE INV の項目を Enable にすればよいことがわかった。

これで一件落着のように思えたが、よく考えると、PHASE INV の項目を Enable にしなければならないということは、I2S over HDMI コンバータによる HDMI出力が、Gustard などの中華DACに対応した C2配列であることと相反している。

Gustard A22 HDMI Input(http://www.gustard.cn/?post_type=products&page_id=8942 より)

もしやと思って、CDを再生してみると、違和感がある。 左右が逆かもしれない。 テスト信号を作ってみると、まさにその通り。 どうしよう・・・。

to be continued….

Gustard A22 の HDMI入力 を使ってみよう

I2S over HDMI コンバータによる SACD再生等で実績があるのは、元記事のTOPPING D90 であった。 I2S over HDMI のコンバータに関するWeb上の情報では、TOPPING、S.M.S.L、Gustard、LOXJIE、Sabaj、BRZ HIFI、 DENAFRIPS、MUSICIAN PEGASUS、HOLO AUDIO あたりが動作可能性が高いとのこと。

しかしその一方で、上述の メーカーの DAC製品が、Audio Science ReviewのSINAD(歪とノイズの少なさの指標)ランキングの上位を占めている一方で、音質的に優れているという review が少ないとの指摘もあった。 「高特性は正義か?ASR推奨製品の実力を検証」記事で、同じ中華製のなかで、Gustard A22 が音質的に一歩飛び抜けているとの記載があることから、Gustard DAC-A22 をヤフオクで手に入れることにした。 もちろん、I2S over HDMI 入力で DSD入力によるSACD再生を行うためだ。

Guastard DAC-A22 は、旭化成の AK4499 を DUAL で使用しているDAC だ。 AK4499はTHD + Nが124dBで、ESSのフラッグシップ製品である9038Proチップをデュアル構成した際の122dBと比較しても優秀で、市場に出ているどのチップよりも低い高調波歪みという渾身のチップだが、工場火災により、入手困難となっている。 当然ながら、Guastard DAC-A22 すでに製造中止になっている。 このDAC-A22 の情報は、http://www.gustard.cn/?post_type=products&page_id=8942 にある。 右上の【简体中文】をクリックして、English に変更すれば、英語で情報が手に入る。 ネットからひろったマニュアルは、こちらにある。

Pioneer DV-A610AV のマニュアルに従い、デジタル音声出力の【HDMI出力】をデフォルトの【自動】から、【自動(DSD)】に変えることで、SACD のDSD音声を、HDMI出力からデジタル出力できる。 Gustard DAC-A22 を通して、音が出た。 とりあえず、成功だ。このほかの注意事項としては、SACD再生が、デフォルトの 2ch エリアになっていることの確認も必要だ。  HDMI-INPUT と同じ面にある HDMI-OUTPUT からモニターに接続して設定を行う必要がある。

なお、SACD再生のときの注意事項として、PCMからDSDに移り変わるときに、大きなノイズがでる。 Gustard のリモコンの左上・・・ちょっとみると電源スイッチのようにみえるところが、MUTEボタンであり、これを利用することを忘れないように。

to be continued….

Blue Snow DAC の HDMI入力 を使ってみよう

たかじんさんによる Blue Snow DAC には、HDMI入力がある。  このHDMI入力は、Blu-lay や DVD に対応した入力(以下、HDMI/MHL と記す)ではなく、DAC内部のI2S接続に対応している、たとえば、たかじんさんによる North Fox Digi (Raspberry pi からの I2Sデジタル出力基板)を使うと Raspberry pi で再生した音楽をHDMI ケーブル経由で I2S接続で鳴らすことができる。 私が作成した Blue Snow DAC でも North Fox Digi で、動作確認していた。

さて本題だが、HDMI/MHL から I2S 信号を取り出すコンバータがあることをTOPPING D90 MQAでI2S入力 – 根布産業代表のブログで知った。 これを使えば、CD → I2S over HDMI → Blue Snow DAC と伝達できるので、原理的に SPDIF経由よりジッターの影響が少なくなるそうだ。 このあたりの詳細な説明は、たかじんさんの記事「SPDIFとHDMI-I2S接続のジッターを比較」にある。 コンバータの入手先は記事では、ebay であったが、もとはといえば Ali Express のようだ。 使い方は簡単で、下図で、AUDIO PATH を AMP にあわせればよい。TVは、HDMI INPUT をそのまま HDMI OUTPUT に出力するモードで、DOUは Multi Ch に対応するらしい。 DC5Vの電源入力は、必要に応じて使えばよいと記事がある。

さて、最初の実験には、Pioneer の DVD Player DV-610AV を用いた。 これは電気工作部屋で SACD を聴くために購入したものだが、いわくつき(?)の後継機にあたるもの。 DV-610AV → I2S over HDMI → Blue Snow DAC で音出しを確認。 DV-610AVの設定は初期設定のままで、CDの音出しはOKであった。 さて、比較対象は、Soulnote cd 1.0 をトランスポートモードで用いた SPD-IF である。

一聴して、DV-610AV → I2S over HDMI の HDMI接続のほうがダイナミックレンジが高く、音数が多いのがわかる。 単独で聞けば気にならないのだが、HDMI接続に比べると、SPD-IF接続は単調に聞える。 HDMI接続のほうは、広大なホール感がわかる感じといったらわかってもらえるだろうか。 

ここで、比較対象を Soulnote cd 1.0 のバランス音声出力としてみる。 このようにしてみると、音質の傾向が異なるものの互角な感じ。 以前に示したリファレンスでは、ピアノのキータッチの差は、どちらもよくわかる。 Soulnote cd 1.0 のほうが、やや優しい感じ。 それに対して、CD → I2S over HDMI → Blue Snow DAC では、ピアノの弦の胴なりの表現が巧みで、ダイナミック。 甲乙つけがたい。 ちょっと聞くと、CD → I2S over HDMI → Blue Snow DAC のほうが、ダイナミックだけど、やや荒削りな感じだ。

いずれにせよ、HDMI 出力可能なユニバーサルプレーヤ、I2S over HDMI コンバータと Blue Snow DAC を組み合わせることで、高級CDプレーヤ並みの音が出せることは収穫だ。 Blue Snow DAC の HDMI入力は、DSD信号を受け付けないので、DV-610DVの初期設定で、HDMI出力を PCM 信号に限るようにセットすると、SACD を 88.2KHz の PCM として音出しも可能だ。 これまた収穫だが、DSD入力が可能なDAC と組み合わせると、SACD も高音質で聴けるかもしれない・・・

to be continued….

Blue Snow DAC ・・・はらわた

Blue Snow DAC は電源からIV変換までの全てが ALL IN ONE の基板なので、あまり独自の工夫はないが、私なりにまとめてみた。 基板本体の部品は、手に入らない部品を除いて、たかじんさんの指定通り。 Panasonic の PMLCAP は、音質向上(音数が自然に増える感じ)が出るようなので、オプション箇所も全ていれた。

(クリックで拡大)

電源入力には、EMI対策に、TDK EMC FILTER RPE-2003 をいれた。 電源は、SPD-IF(秋月電子 AE-DIR8416編) および COMBO384互換基板に使用する分で、Blue Snow DAC と同じくコンデンサをおごっている。 なお、両者の電源は整流部分までは同じだが、定電圧部はわけてある。

前面の様子は上図で、上が Blue Snow DAC で下が、バランス型プリアンプだ。 斜めには知っているのは、地震対策のためのステンレス線である。 役に立っているかどうかは不明だが、精神衛生上とても良い。 このようにデザインをあわせるために、Blue Snow DAC の前面基板に配置するはずのロータリーエンコーダを移して独自に配置し、もともとはロータリーエンコーダに付属しているフルカラーLEDを使用せずに、独立させている。 画面左側のホットボンドの山の中に、フルカラーLEDが配置されている。

Blue Snow DAC の完成で、アナログ系を除いた機器が、たかじんさんの基板による自作品にかわった。 自作オーディオの楽しみをおおよそ40年ぶり(年がばれる ^^)にあじわえるのは、とてもありがたい。 下の写真は、フルバランス・フルディスクリート構成パワーアンプ6G-A4全段差動アンプが写っている。 なお、右にあるのは、市販品の真空管アンプで、いずれ売却予定だ。