リモコン付きバランス型プリアンプ フラットアンプの試行錯誤(その2)

次に考えたのは、ぺるけ師匠の簡易平衡→不平衡コンバータの応用である。 下記のように使えば、平衡入力・平衡出力が得られるはず。

ところが、この回路は入力インピータンスが異なるため、不平衡入力のときに、バランスが不良となる。 ぺるけ師匠の記事から、-入力側の入力抵抗を 30kΩとし、NF抵抗(上図の 20kΩ)を 60kΩとする必要がある。 60kΩという抵抗はないので、120kΩを並列にして組み上げた。

Analog Disocovery にて周波数特性を測定すると、1.5kΩにてトランス二次側をターミネートするだけではだめで、トランス二次側につながる NFB 抵抗を利用して、微分補正をかける必要があった。 下図にて赤は微分補正なし、青は 15pF、茶は 22pF であり、15pF が適正と考えた。

VP-7723A LPF=80kHz

歪み率特性をみると、出力電圧が 2V ぐらいから、20Hz の特性が頭打ちになる。 おそらくトランスが飽和してくるためと思われるが、8V程度まで 0.01% を切っているので、問題にはならない。

ところが・・・ 上記の回路だが、ラインレシーバとして動作しない。 そんなばかな・・・と思ったのだが、トランスの二次側から NFB をかけていることが原因らしい。 二次側のトランスの中点をGND につなぐとラインレシーバとして動作する。

せっかく作ってしまったこともあり、試聴してみると、高域がキンキンとうるさく感じるところがあって、疲れる感じがした。 この現象は、電子ボリュームの出力にオペアンプバッファがはいっていて、フラットアンプが低インピータンスドライブされるためらしい。 たかじんさんの PGA-2311ボリュームでも、100-200kHz の LPF を入れる対策をとっている。 本フラットアンプでもそのようにしてみたところ若干の改善は認められたが、基本的な性格は変わらないようだ。 どうやら失敗らしい。

to be continued…

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