2SK30A - 6R-HH8 - 6AQ5(三結)全段差動アンプの測定結果を示す。
周波数特性は、左右ともほぼ同じである。 1W 時は 5~80 kHz(-3dB)、0.1W 時は 2~90 kHz(-3dB)の帯域がとれた。
10kHz の方形波の波形を示す。 上段は入力信号、下段は出力である。
大きなリンキングもなく、すなおな特性と言える。
負荷開放時である。 安定している。
0.1 μF負荷時である。 若干のリンキングなどが認められるが、発振に至ることはない。
雑音歪み率は、0.01~0.2W の実用域では全て、0.1%未満という素晴らしい結果だ。わずかに左チャンネルのほうが、低域で悪いが電源スイッチが左側にあるためと思われる。 5% 歪みで考えると、3Wの出力が得られており、大成功と言える。
ON-OFF 法によるダンピングファクタは、おおよそ 4 であった。残留雑音はふらつくので正確ではないが、0.15~0.17mV 程度であった。 クロストークはほとんど残留雑音をはかっているのみの結果であった。 すなわち、80dB 程度とれており、50kHz 以上では、若干悪化していた。
ロードラインを引いたり、測定結果を出しながら調整したのは、今回が初めてだ。 全ては、情熱の真空管の木村哲氏のおかげだ。 深謝したい。