AK4497SVQ miniDAC を作ろう・・・作成編

届いた基板をみながら、基板の配置を考える。 DAC基板から LCD基板のケーブル長の関係で、どのようにしても LCD基板をリモコン付きバランス型プリアンプと同じ位置にするのは困難だ。 加えて、アナログ部の配置がデジタル部と交差してしまうので、よろしくない。 前面デザインを合わせるプランは早くも挫折。

デジタル部とアナログ部ができる限り分離できるように基板類を配置すると、LCD基板は前面右側に寄せるしかない。 こうなると、スイッチ類を同じにするとやぼったくみえる。 ロータリースイッチを通販で発注してしまった手前、不良在庫にはしたくない。 つまみも発注しなおしだ。 マルツ仙台店の店頭販売中止は本当に痛い。 梅澤無線仙台店は平日の日中しか営業していないので、店頭売りは事実上利用できない。

バラックで動作確認後、DC5V電源基板を作成した。 実際には筐体で放熱だが、とりあえず 6cm x 5cm x 2cm の放熱板に取り付けた。 5°C/W 程度に相当するが、これがかなり熱くなる。 かろうじてさわり続けられる程度だ。 実際には、この負荷に同軸基板(秋月電子 AE-DIR8416)が加わるので、もっと電流負荷が大きくなる。 よって、DC-DCコンバータを使うことに決めた。 調べてみると、三端子レギュレータと同じピン配置という超高効率DCDCコンバーター 5V1Aがある。 0.5A 品で十分だが、1A品のほうが発信周波数が高いので、そちらを使うことにした。 これだと発熱は皆無だ。 パスコンには、在庫のOSコンを用いることにした。

秋月電子 AE-DIR8416の改造を行ってみると、コメント欄にあったように、ハンダがのらない。 フラックスをつけてもだめだ。 3C2V をハンダ付けしようとしても、不安定ではずれてしまう。 芯線が細く、ハンダ量が少ないためであろう。 やむを得ず、前回同様に細いシールド線で代用し、フラックスをたっぷりつけて安定してとめることができた。また、Amanero Combo384 のほうだが、USB入力端子を外にそのまま出すのは、ねじ止めの位置の関係で難しいことがわかった。 よって、NEUTRIK NAUSB-W を用いて、外出しすることとした。

オペアンプを NL8802 のかわりに、LME49720 にしても発振することはなかった。 問題はなさそうだ。 ここまでくれば、筐体の金属加工をすれば、すぐにできあがりだ。

to be continued…

 

miniDAC を作ろう・・・妄想編

単身赴任のアパート用に、リモコン付きバランス型プリアンプを作った。 少し動いて手を伸ばせばリモコンはいらないのだが、ボリューム調整のリモコンは本当に便利だ。 Ideal CE-30(幅300mm, 奥行き200mm 高さ100mm)に組んでいるので、ちょっと小さめだ。このケースで DAC を組んでみたいと思った。

手元にある DAC は、Soulnote sd2.0b(PCM1792A dual)、2台の Blue Snow DAC(AK4490 dual)Gustard DAC-A22(AK-4499 dual)であるが、音は DAC チップセット で決まるわけではないことを痛感している。 リファレンスをもっともうまく鳴らすのは、Blue Snow DAC(AK4490 dual)であり、Gustard DAC-A22(AK-4499 dual)はかろうじて合格である。 DAC チップセットの序列であれば、最高位は AK-4499 dual だが。

私が可能な DAC の自作となれば、頒布されているキットか基板を購入するしかない。 必要な仕様はバランス出力であること、USB入力と同軸入力が可能であることぐらいだ。 お気楽オーディオさんのAK4493-5 がいいかなぁと思っていたところ、リモコン付きバランス型プリアンプでお世話になった mi-take クリエイト から、AK4493SEQ dual MK2, AK4497SVQ が発売となった。 仕様が今回にはぴったりなうえに、Amanero Combo 384 使用時の DSD 対応など魅力的な機能がついており、こちらを利用することにした。 相談メールの上で、AK4497SVQ mono 基板を購入した。

Aliexpress から購入した Amanero Combo384 はこちら。 注文件数が多い商品を選んでいる。 同軸入力は手持ちの秋月電子 AE-DIR8416を用いて、前回の失敗を回避した改造を行って利用したい。

音質的にいじれるところは、電源とLPF に使うオペアンプだけだ。 電源トランスは、リモコン付きバランス型プリアンプと同じ、SONY 製の重厚な鋼板で覆われたEIトランス を使う。 電源部も mi-take クリエイトの電源基板 type-TinySP を使えば、± 15V 電源はニチコンFW 4700uF が平滑コンデンサだ。 いつものように PLMCAP を追加する。 そして、いつものようにニチコンKZコンデンサによるリップルフィルターを通してアナログ部に供給する。 オペアンプは、もともとは日清紡の NL8802 だが、とりあえず リモコン付きバランス型プリアンプ12HG7/12GN7A CasComp 単段差動アンプにあわせて、LME49720 で試聴を開始する。 もちろん、オシロスコープで発振の有無をチェックする必要がある。

5V については、この基板を使わずトランスから両波整流して別に作りたい。 デジタル部の変動をアナログ部から遠ざけたいからだ。 デジタル部については、ニチコンKZHを用いて平滑し、三端子レギュレータで放熱すれば十分だろう。

LCD表示やつまみをリモコン付きバランス型プリアンプにあわせて、同じ前面デザインにすると統一性があってかっこいいかも。 このためには、スイッチ類を増やす必要がある。 幸い DAC ポストフィルターの設定はロータリースイッチでもできる。
さて、もくろみ通りにうまくいくだろうか?

to be continued…

 

12HG7/12GN7A はモノになるか? はらわたと感想

はらわたを下にしめした。真空管ソケットの近くに見える青い物体は虎の子のアモビーズだ。 積分補正の CR は縦ラグに取り付け、周囲からの距離を十分にとった。

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今回は、オペアンプを使用することもあって、ほとんどの部品をユニバーサル基板上においた。 できる限り、部品が半田付けによって自重をささえさせないために、30mm のスペーサにて、シャーシからつり下がるようにした。 もちろん、30 mm の高さにはいらないものは横倒しとしたが、下にしめすように固定したりもしている。

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シャーシは、ヤフオクで入手した WATZ S-306 (W300 × D170 × H60)だ。 トランスの配置にあたっては、電源トランスに AC 100V を入力した上で、トランスの一次側の電圧を測定して、最も小さくなる配置を選んだ。 シャーシ左上に見える放熱器は、電源のリップルフィルタの FET 用で、さわり続けられる程度ではあるが熱くなる。その左にあるのは、平滑用コンデンサである。

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12HG7/12GN7A は mT管のわりに、ヒータの光がよく見えて、動作時の見た目が美しい。 上の写真でわかるように、赤LED と同程度の明るさだ。

このアンプはエージングに結構時間がかかった。 最初は、ねぼけた音質の上に低音が出ず、使い物にならないかと思ったほどだ。 よく考えれば、それはオペアンプの電源に、ニチコン KZ 電解コンデンサを使ったリップルフィルタをいれたせいだ。

エージングが終わってみると、ダイナミックかつワイドレンジで驚いた。ダンピングファクタが低めであるので、ゆったりした音質を想像していたからだ。 プリアンプを変えてみるとその差がよくわかる。

このアンプに、LME49720 を使っていたので、相棒になるリモコン付きバランス型プリアンプ のフラットアンプのオペアンプを、MUSES 02 から同じ LME49720 としてみると、ワイドレンジ感がさらに増した。 KT88全段作動アンプを相棒にしていたときとは、MUSES 02 のほうがよい感じであったのだが。 オーディオがバランス感覚が大切であることがわかるよい例かもしれない。

これらのアンプは単身赴任先の Victor SX-700 を鳴らすことを予定している。 どうなるか楽しみだ。

12HG7/12GN7A はモノになるか? 測定編

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最終回路図は上記の通り。 電源部は設計編通りだ。 残留雑音は、左右とも 0.016mV(Weighted A)と低い。 雑音比済み率特性はよい意味で信じられない。 どの周波数でも、実用出力である 0.1W で 0.01% を優に下回っている。 LPF 80kHz のためと思われるが、20kHz では、0.001% より低く、VP-7723A の限界に迫る勢いだ。 本アンプは、Cas-Comp 単段であることから、このような著しい低歪みになったのだと思われる。 最大出力はおおむね 4W弱で、トランスでの損失を考えると、ほぼ予定通りである。

VP-7723A(LPF 80kHz)
VP-7723A(LPF 80kHz)

さて、気になる出力インピータンスだが、左右とも 200kHz 以下ではぴったり同じで、10~10kHz で、0.98Ωで一定であった(下図)。 すなわち、ダンピングファクタで 4 はとれている。 問題ないといえよう。

to be continued…

12HG7/12GN7A はモノになるか? やらかし&解決編

ここまできたら、しめたもの。 さっそく、試みに NFB をかけてみた。 一瞬にして LM317とその抵抗 から発煙。 調べてみると LME49720 が壊れ、オペアンプの電源部の TTC/TTA04B がとんでフィルタ効果がなくなっていた。 単段差動なので、反転アンプになっていることを理解していなかったために正帰還となってしまっていたのだ。

半導体類を全て交換して、出力トランス二次側のプラス/マイナスを交換し、再度チャレンジしたが、またも同じ失敗をやらかした。 孫が遊びに来ていて、相手をしないといけないと思って、完全に気が散っていたらしい。

日を改めて再チャレンジすることとし、オペアンプの電源部を実験用電源 GwINSTEK GPS2303 から供給して、供給電流を 0.1A にセットして、やりなおし確認したのが次の通り。

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90Hz で 2dB の上昇が見られる。 Gain 0dB までの位相回転は、最大で -150° で余裕は少ないが、まずまず。 微分補正のみでなんとかなりそうな雰囲気になってきた。

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上図以外に 47pF も試したが、位相特性がのたうちまくる上に、-3dB となる周波数が 50kHz 程度となっていた。 あまりにひどいので、保存するのを忘れてしまったようだ。 C=33pF にて、-3dB となる周波数は 4~130kHz で、良好な結果と考えた。 NFB は 14dB かかっている。 これで雑音歪み率特性やダンピングファクタが良好なら万々歳だ。

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to be continued…

12HG7/12GN7A はモノになるか? 試行錯誤編

実際に作り始めて、すぐに悩んだのは、G3/Shield 電極がふたつあること。先人の回路図に両方をアースするように書かれており、本作では、MTソケットの中心ピンをアースとして、そこから短距離で G3/Shield 電極をつなぐことにした。

まずは NFB をかけずに正弦波をいれてみたところ、盛大に発振していた。 発振周波数は 4MHz 程度。 まず最初に、LM317 に 0.01μ のパスコンを入れた。 6AQ5全段差動のときにもこのパスコンが必要であった。 発振は振幅が小さくなったのみ。 前川さんの EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプの解説に、「オペアンプの低い出力インピーダンスでグリッドを駆動するため、ミラー効果が生じない」とあることから、グリッドに発振止めをいれていなかった。 グリッドの発振止めをいれると、盛大な発振は止まるも、1MHz 帯での微弱な発振がみられた。 先人の 12GN7 CSPP アンプではプレートにフェライトビーズをいれていたことを思い出して、虎の子の「アモビーズ」をいれてみたところ、この発振も止まった。 ここでアナログディスカバリーで周波数特性を測定したら・・・

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驚くなかれ。 1MHz で ゲインが 0dB まで戻っているではないか。 アナログディスカバリのツールキットで調べてみると、3~4MHz で、3dB 程度のゲインがある。 このままでは、どう考えても NFB をかけるどころではない。 EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプ で狭帯域出力トランスを使っていたのは、安定した NFB のためとのことであったのは、まさにこれが理由だ。

ここで、私が考えた対策は積分補正である。 プレート ー プレート間に CR をいれて帯域制限してみる試みだ。 2MHz で -3dB 程度あればいいだろうと考え、3kΩ – 22pF で試みたところ、周波数特性は次のようになった。

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見慣れた感じの周波数特性・位相特性になってきた。 これでいけるだろうか?

to be continued…

12HG7/12GN7A はモノになるか? 設計編

電源部はトランスを決めた時点で自動的に決まってしまう。 少しでも FET の発熱を抑えるために、高電圧整流ダイオードに少し抵抗を入れる。 手持ちのコンデンサが 220 μFと大きめであることもあって、ダイオード保護もできる。 整流直後のコンデンサは、105℃品を使う。 オペアンプ用のコンデンサが、KZH なのは手持ちの都合で、KMG でもよい。 リップルフィルタはぺるけ師匠の設計通りで、※の抵抗で250V となるように調整する。

C-電源は、差動定電流に LM317 を使うが、定電流性を示すには 4V 程度かける必要があるためだ。 ここには気休めかもしれないが、放熱に注意しながら 音響用の FineGold を使う。オペアンプの電源供給のフィルタには、いつものように KZ 電解コンデンサだ。 1000μFをいれたいところだが、高さの制限から 330μF となった。 なお、オペアンプの近傍には、いつものように、PILKOR フィルムコンデンサをパスコンでいれる。

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アンプ部は、とりあえず EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプ 通りだが、オペアンプは LME49720 とする。 さてどうなることやら。

to be continued…

12HG7/12GN7A はモノになるか? 構想編

いろいろ調べていたら、ARITO’s Audio Lab前川有人さんのページで、EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプ を見つけた。 EL821 も 12HG7/12GN7A と同様に映像出力管で、Gm は 11~13 mmhos である。

CasComp 回路については、前川さんの解説記事がある。 オペアンプと真空管などを使って、歪み打ち消しを行うものだ。 この回路を使って、単段差動プッシュプルアンプとすれば、前川さんによれば次の通り。

ACバランスのみならず、オペアンプの局部帰還によってDCバランスもほぼ完全に取れるという点と、同じ理由によってPSRR(電源に乗っているリップルなどのノイズを除去する割合)が非常に高いという点が、通常の差動プッシュプルアンプと比較して優れています。 引用元ページ

このことは、Gmが著しく高い 12HG7/12GN7A において、プッシュプル間のバランス調整が不要であることを意味しており、大変都合がよい。 よって、EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプ を参考にして 12HG7/12GN7A のアンプを作ってみることに決めた。

EL821 のバイアス電圧はデータシートでは 4.5V ほどであるが、12HG7/12GN7A では 2V 弱だ。 よって、前川さんの作例と異なり、トランジスタの追加によるアレンジは不要であろう。 オペアンプには、ClassAA ミニワッター で素直な音質を披露した LME49720 を使うことにした。

12HG7/12GN7A のプレート損失は 10W であるが、スクリーン損失は電圧によって異なる。 データシートによれば、スクリーン電圧が165V以下なら 1W であるが、それ以上では減少し、330V ではゼロになってしまう。 三結にすることを考えると、プレート電圧を 250V とすれば、330V に対しておよそ 76% で、スクリーン損失を 0.75W 程度確保できる。  プレート+スクリーン損失が 10.75W といっても、小さな MT管に 10W もの損失をまかせると、著しく高温になることが予測されるので、8割として、プレート+スクリーン電流を 32mA 程度にしようと考えた。 出力トランスは、手持ちから Arito’s Audio Labo の DE-10K7W とすれば、出力はおおむね 5W となりよいだろう。

電源トランスは手持ちから、サンスイ P-20 を用いることとした。 このトランスは、210V 210mA なので、実使用時に 270V 程度の直流電圧となるであろう。 ぺるけ式のリップルフィルターで、20V 程度消費させることとして、2.5W を FET に消費させることになる。 この FET はぺるけ師匠が 6AH4GT全段差動アンプで行ったように、ヒートシンクをシャーシ上に浮かせて配置して、効率的に放熱できるようにすればいいだろう。

このトランスは、6.3V 3A、5.5V 0.7A が2回路あり、さらに5V 1.9Aが1回路ある。 5.5V – 6.3V – 6.3V – 5.5V とつなげば、12.6V のヒータ電圧と、オペアンプ用に 11.8V AC 2回路として使え、中点をアースにつなげることができる。 EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプの解説に、EL821 CasComp 単段差動プッシュプルアンプの解説に、「オペアンプの-側の最大振幅の約半分」とのことなので、AC 11.8V 2回路からなら、十分な駆動電圧が確保できるだろう。 さらに、5V 1.9A を整流してー電源とすれば定電流回路に必要な電圧も確保できる。 なんと素晴らしい。

しかしながら、問題がないわけではない。 CasComp 単段差動プッシュプルアンプでは、出力インピータンスが著しく高いため、前川さんの 作例では、安定したNFB をかけるために、狭帯域の特製出力トランスを使用している。 私が使用するトランスは広帯域の出力トランスなので、うまくいくかどうか・・・

to be continued…

12HG7/12GN7A はモノになるか? 妄想編

ヤフオクで、12HG7/12GN7A が 10本セットで多数出品されていた。 10本セットだと、予備球も含めて購入できるので、食指が動く。 調べてみると、許容プレート損失は 10W と MT管としては高く、それなりの出力が期待できる。 しかし、この球の一番の特徴は、high Gm で、36 mmhos もある。 これは、高Gm出力管の代表選手である、6BQ5(EL84)が 10mmhos の3倍を超える数値である。 high Gm ということは、ドライブ電圧が著しく低いことを意味しており、データシートによれば、3Vp-p 程度で駆動できる。 これなら、オペアンプ直結でドライブすることさえ可能だ。 20本競り落とすつもりが、40本落札してしまったので、いくらでも作れる。

12HG7/12GN7A は映像用増幅管で、6CL6, 12BY7, 6GK6(10GK6)などの仲間がいる。 オーディオ出力管としても用いられることもあり、特に 6GK6(10GK6)は 6BQ5(EL34)のG3を分離し、シールドを付加した球なそうだ。 12HG7/12GN7A は 1960年代半ばに設計された・・・ということは、真空管の最後の世代でもある。 同世代として有名なオーディオ管は 6GW8 で、ぺるけ師匠が、「6GW8 の人気がいまひとつなのが面白くない」と述べていたのを思い出す。

もちろん、著しい high Gm管なので発振の可能性が高いことも問題になるし、少しのバイアス変動によって暴走する可能性が高いなど、設計と実装には細心の注意が必要になるだろう。 はたして、私の技量でなんとかなるのか?

ネットで調べてみると、12HG7強NFアンプ12HG7単段シングル無帰還アンプ12GN7 CSPP アンプ12HG7 4パラ強NFシングルアンプ が見つかってきた。 12GN7 CSPP アンプ以外は、自己バイアスで作成されており、12GN7 CSPP アンプ では、定電流回路を用いて暴走しないように工夫されていた。 すぐに考えつくのは、全段差動プッシュプルとするが、おのおのの真空管ごとに定電流回路をいれる作例(悪い子の6CK4アンプ)である。 このパターンでは、バイアス変動による暴走はないが、信号が2個の電解コンデンサを流れるという欠点が生じる。 もっとよいやり方はないだろうか?

to be continued…

リモコン付きバランス型プリアンプ 完成 & はらわた

さて、肝心の音質の評価だが、Blue Snow DAC → 本プリアンプ → KT88全段差動アンプ → Dynaudio Contour 3.3 で行った。 すべての機材を 15分ほどウォームアップしたうえで、まずはリファレンスの試聴。 最初の数十秒で、不合格かどうかがわかる。

幸いなことに本機は合格だ。 先に失敗したフラットアンプでも、かろうじて合格だが、本機は、余裕で合格である。 あとは、弦楽四重奏や女性ボーカルを聞いて、不快感を感じなければよい。 初代ほどのゴージャス&わかりやすい快活さはないが、欠点は感じられない。 これでよさそうだ。 上記の組み合わせだと、オペアンプは、LME49720 より、MUSES 02 のほうが、いろいろ良さそうに感じたので、各種測定は、MUSES 02 で行った。 相棒のパワーアンプが変わると、また異なるかもしれない。

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左から電源スイッチ、LCD、Volume、入力選択だ。 LCD の下に見えるのは、リモコンの入力部である。
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ボリュームに相当する可変抵抗と入力切り替えのロータリースイッチは、アルミ板で共締めされている。 このようにすることで、操作によるゆるみを防止できる。
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右下に、リップルフィルタ基板が見える。
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いつものように、パスコンは PILKOR で 1µF (写真は、MUSES02 にする前に撮影している)
筐体のアース接続が確実になるように塗装を剥がすのを忘れずに。

ここまでくれば、あとは、相棒になるパワーアンプ次第。 パワーアンプの作成に力を入れたい。

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