Class AA パワーアンプは実現できるか・・・妄想編

Class AA ヘッドホンアンプClass AA ミニワッター はいずれも数ワットの出力である。 電源電圧は±13-14V であることを考えると、かなり低い出力でしかない。 これは、ホイートストンブリッジの抵抗が、3.3Ωー1Ω、330Ωー100Ωのペアとなっているため、3.3+1Ωが電流アンプの負荷となるためである。 スピーカが8Ω負荷であれば、合わせて12.3Ωが負荷となる。 電流アンプに用いている TDA2030L のデータシートによれば、±14V のときに9W 程度の出力であり、出力に有効活用できる電圧は、電源電圧から3× BE電圧(0.6V)をひいた値らしい。 このようにして求めた最大電流は、0.703A (rms) であり、8Ω負荷で 3.95W の出力となり、実測にほぼ一致する。 また、4Ω負荷では 4.34W と出力がほとんど増えないのも実測と一致している。

対策は、ホイートストンブリッジの抵抗値を下げることと電源電圧をあげることのふたつだ。 もともと、ホイートストンブリッジを3.3Ωー1Ω、330Ωー100Ω としたのは、0.33Ωー0.1Ω、33Ωー10Ω だと、発振したり、出力電圧が電源電圧にはりついてしまったりするためであった。 ウェブ上の作例と異なる結果となったわけだが、よく見直すとアンプの増幅度が異なっている。 当方のヘッドホンアンプでは、増幅度は 3dB強 であり、NFB量が圧倒的に多い。 もしかすると、NFB量を作例と同じにすればうまくいく? すなわち増幅度を、20dB とすることだ。

もうひとつは、電源電圧をあげることだ。 ±22V なら、ホイートストンブリッジを3.3Ωー1Ω、330Ωー100Ω としても、10.85W が望める。 この場合、TDA2030L ではなく LM1875 を使用する必要がある。 少しハードルが上がることになる。

妄想するに、もうひとつポイントがある。 それは、1回路用のオペアンプを V-Amp に用いることである。 2回路のオペアンプであると、片方だけを使って問題がなくても、両方を使うと問題(発振するなど)が起こった経験がある。 また、ふたつの TDA2030L とひとつのオペアンプの電源の引き回しをどうするかも、迷いの種になる。 まぁ、片方をGNDにつないで遊ばせておけばよいのではあるが。

Class AA ヘッドホンアンプ で、MUSES 05 を V-Amp として安定して使えることがわかっているので、1回路用のオペアンプとしては、MUSES 05 が最有力候補である。 これはうれしいことだ。

Class AA ヘッドホンアンプ のパワーアップを目指しているので、前作と同じく、たかじんさんの PGA2311 電子ボリュームを利用する。

電源部には、手元に Talema の 12V 6.67A x 2 (160VA) があるので、これを用い、たかじんさんの PRT-02 をスピーカー保護に用いればよいだろう。 手元には、ニチコン KW 35V 15000μF の電解コンデンサを保護してある。 もちろんながら、大好きな KZ や PILKOR をアンプ基板のローカルコンデンサとして使うつもり。 これでうまくいったらいいなぁ・・・

to be continued…

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