たかじんさんの MUSES72323 電子ボリュームは、電源をのぞき、指定通りに作成した。 電源電圧が±12V と低いため、シャントレギュレータなしで直結となっている。 オペアンプは、たかじんさんおすすめの、NJM5534D を用いた。 たかじんさんのおっしゃる通り、DCオフセットは、0.2 mV 以内におさまった。
AVプリアンプ CX-A5100 の SW出力との切り替えはリレーを用いた。 本機の電源が入ると、スピーカ端子→ハイローコンバータ(INA2134 による平衡不平衡変換基板)→ ローパスフィルタ(40Hz, 12dB/Oct) → MUSES72323電子ボリューム側になる。 4回路の G6A-474P DC24V により、GNDラインも切り換えている。 なお、CX-A5100 の SW出力には、4.7k/510Ωによる固定アッテネータが必要だったことを覚え書きとしておきたい。
ケースは最低限ということで、タカチ YM-350 を選択した。 置き場所考えたときに、大きさ的に最も適切と考えた次第。 今回のように、搭載する基板等の重さが軽く、薄型のケースが必要な場合には良い選択だと思うが、見栄えは余り良くない。 しかしながら、タカチ CU-N 型だと、だいぶ高さがでてしまうので、これまた痛し痒し。 トロイダルトランスの止めねじは、たかじんさんのサイトのコメント欄を参考にして、磁気によるノイズが最少になるように、プラスチック製のネジを調達した。
雑音ひずみ率をいつものように測定しようとしたが、10Hzとか20Hzでは、サウンドカードの入出力をショートして測定しても、最低雑音ひずみ率が 0.7% より下がらなかった。 本機を間に入れても雑音ひずみ率が変わらないことのみ確認した。 入力ショートで、デジタルマルチメータで測定した雑音は 7µV であったが、マルチメータの端子をショートしても同じであり、ハムは皆無といってよいだろう。
さて、Pure Audio で、Fostex CW-250A 2台を使い試聴してみた。 試聴には、Robert Schumann Missa Sacra Op.147(EBS EBS6078)と大西順子 ピアノ・クインテット・スィート(東芝EMI TOCJ-5576)を用いた。 いずれの CD もリッピングしており、foobar2000 での再生である。 foobar2000 で Peakmeter Spectrum を表示させておくと、超低音が再生されているかどうかがはっきりわかる。 Missa Sacra ではオルガンの音が心地よく聞こえるように、大西順子のほうでは、不自然な低音にならないように電子ボリュームを調整してみると、なかなかスィートスポットが狭いようだ。 再現性よく設定するために、電子ボリュームの ATT表示機を付加することにした。
必要なハードウェアは、Arduino Pro Mini 互換基板と OLED 表示器である。 Arduino にプログラムを書き込む USBシリアル基板が付属しているセットを私は購入した。 たかじんさんの記事通りにして問題なく組み上げることができた。 ただし、電源は MUSES72323基板からではなく、別途三端子レギュレータで供給することにした。 もともと、電源のインピータンスを下げるために、470Ωの抵抗が電源にぶらさがっているので、その抵抗代わりということだ。
表示器ができてみると、スィートスポットはせいぜい数dB 程度しかないことがわかった。 ATT表示機を作って正解だった。
Subwoofer を使うというと、低音がたっぷり出るようになるという印象があるかもしれないが、私の使い方ではそのような変化はない。 オルガンの超低音ががっちりはいっているソフトを除くと、雰囲気感がよくなるというか、部屋が広くなったように感じる程度であり、Subwoofer が鳴っているのがはっきりわかることはあまりない。 よく聴きこむと低音進行がはっきりしたのがわかる程度である。むしろ、Subwoofer を使っての変化としては、高域の音像がシャープになった印象ほうがよく目立つ。 高域の定位感が良くなり、音の粒立ち・キレがよくなった感じがしている。 どうしてなのかは、よくわからないが・・・