LPレコードを気軽に聴きたい

アンプの自作の記事ばかり載せているので、忘れてしまいがちだが、旧ホームページにあるように、私はどちらかといえば音楽ファンであって、アンプ自作マニアではない(・・・と書くと、うそをつくなと、石つぶてが飛んできそうな気もするが)。

我が家には、30歳ごろまでに集めた LPレコードがおおよそ1500枚ある。 もちろん、LPレコードを聴く装置はあり、今はなき Micro SX-111FV Audio Craft AC-3000MC アームの組み合わせだ。 Micro SX-111FVは、当時としても珍しかったレコードの全面吸着ユニットつきのベルトドライブプレーヤーで、Audio Craft AC-3000MC は、当時主流だったハイコンプライアンス型のMCカートリッジに対応しつつ、従来のローコンプライアンスのカートリッジにも、オイルダンプの程度を変えて対応するという当時の流行の最先端のようなアームだ。 このアームは、交換用アームパイプもあって、ハイコンプライアンス型のカートリッジでは軽量のストレートアームパイプを使うのが定番だった。 私自身は、このアナログプレーヤーを購入したのが、CDが出現してからかなりたった1988年ごろで、すでに LPレコードはだいぶCDに駆逐されていた。 当時の行きつけのレコード屋であった、仙台レコードライブラリーが、日本ではCDしか発売されていなくても、LPバージョンを買い続けられたことが大きい。 しかしながら、Ingrid Haebler の新しい Mozart Piano Sonata 全集(Denon)が、CDのみの発売となり、やむなくCDプレーヤーを購入すると、便利さから、LPレコードを聴く頻度は激減したのだった。

Micro SX-111FV と Audio Craft AC-3000MC は現在も問題なく動作するので、それで聴けばいいじゃんと思うかもしれないが、たまにしかか聴かないとなると、まざまな儀式(調整)が必要になることも多く、気軽に聴くという感じにはならない。 子どもたちが巣立ち、電気工作のための作業部屋を手に入れ、そこで音楽を聴くことも増えてきたので、そこにLPプレーヤーを導入してはと考え始めた。 最初に考えたのは、省スペースを考えて、LPジャケットサイズの Technics SL-10 とそのファミリーだ。 片付けておけることもありがたい。 ネックになったのは、やはり寄る年波には勝てないことや、特殊なカートリッジ(TP4)が必要なこともあげられる。

次に候補となったのは、DENON のLPプレーヤーである。 現在も新品が手に入る。 しかし、取扱説明書をネットでダウンロードして、驚いてしまった。 現在も新品が手に入る DP-500Mは、アームの高さ調整ができない。 調べてみると、最近の機種では、超高級機を除いて、アームの高さ調整ができないのが普通らしい。 そうなると、DENON などの中古を探すか・・・ 実際、某所から DP-55M を3か月保証で購入したところ、針圧調整がおかしい。 ゼロバランスを取っても、トーンアームを上下に操作すると頭が上がったままになったり、はたまた下がったままになったりする。 調べてみると、これは DENON のトーンアーム特有の業病のようで、単品売りの高級アーム(DL-307など)でも起こるらしい。 よって、DP-55Mは返品。

他社の新品を目を向けると、Technics の製品がよさそう。 でも、いかんせん高い。 安めのほう(SL-1200GR)でも15万円強。 SL-1500はイコライザーアンプ内蔵とのことだから・・・(以下略) ディスクジョッキー用は一聴してSNが悪い。

こうなると、機種選定はなかなか。 新品だと、 気軽に聴くために10万円を超える金額をだすわけにもいかない。  中古のターンテーブルと中古のアームを探して組み合わせるか、良質な中古を探し出すか。 ふたつにひとつだ。

… to be continued.

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