Class AA パワーアンプは実現できるか・・・希望の光が

先に述べたように、C1 をいれることで、方形波での発振が止まったことから、C1の容量を減らして調整を試みた。 そうしたところ、おかしなことがおこった。 C1 = 1000pF で再度発振がおこったことから、2200pF に戻したが、発振が止まらないのだ。4700pF でも 0.01μF でもだめ。 何が起こったのかわからない。 さっきまで大丈夫だった条件で何が・・・

コーヒーブレイクをいれて、再度チャレンジしたところ、今度はOK。 何か違いはと考えたところ、横着してスピーカー代わりの抵抗に、オシロの端子をつけると、発振することに気が付いた。 よく考えると、2Ch オシロの GND 通しは導通があるので、横着した接続だと、GNDオシロのプローブによって、おおきな GNDループができる。 発振の原因がわかった。

結局、上の回路図で、C1=2200pF, C2 = 82pF で 周波数特性は下記の通り。 C1 、C2ともかなりクリティカルなようすが見て取れる。 300kHz 以上の位相特性のあばれが少ないのは、C2 = 82pF である。

上記の状態での特性は悪くない。 バラックの状況であるが、雑音歪み率をとってみると、おおむね2V出力(1W)で、100Hz, 1kHz で 0.05% 、10kHz で 0.07% と悪くない。 うまくいきそうだ。 よろこび勇んで、もう1台つくってみると、同じ定数では、方形波を入力すると、けっこうなオーバーシュートが認められ、10kHz だと寄生発振が認められる。 

寄生発振の存在から、C1 の調整が必要と考え、試行錯誤したところ、C1=4700pF, C2=68pF で 下記の通りの周波数特性と也、方形波での寄生発振もなくなった。

ここまで来たら、筐体の準備が必要だ。 いろいろ考えたが、過去に作成した LM3886 アンプを解体して、シャーシのみ(タカチ HY 133-33-23SS)利用することにした。 Victor SX-700 にせよ、Linaeum A-1にせよ、LM3886 アンプでは鳴らしきれないことがわかっており、出番がなくなっていた。 解体してみると、天ぷらはんだ同然の場所が多数あった。 天ぷらはんだの原因は、こだわりの太い配線材である。 2mm スケア(AWG 14)を無理やり使っていたためだ。 当時は、これが最善で必須と考えていたのだ。

このシャーシには、入力として2系統の RCA ジャックとしており、それを踏襲することも考えたが、最近の当方の自作品は平衡入力によることも多いので、RCA1系統と平衡入力1系統とすることにした。 Balanced – Unbalanced 変換には、ぺるけ師匠の 簡易平衡→不平衡コンバータ を用いる。 この回路は、専用IC の INA134 と同じである。 Balance 入力の際には、バランス型のプリアンプを通ることが多いので、こちらは、ボリュームを通らない形にする。

to be continued…

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