できの悪いあたまで考えたのは、発振すると、トラッキング式定電圧電源 TEXIO GwINSTEK GPS-2303 では、マイナス電源だけが、電流オーバーフローしてしまう現象から、不具合は TDA2030L によると考えた。 もしも、MUSES 05 であったら、MUSES 05 の最大出力電流を大幅に超えた電流が流れていることになってしまからだ。
TDA2030L が発振しているのなら、入力制限をして高い周波数では反応してしまわないようにしてはという考え。 1kHz の方形波では発振しないが、10kHz の方形波では発振してしまうのだから。
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この発想で、TDA2030L の入力にハイカットフィルタをいれたのが上図。 うまくいってくれと念を込めたが、なんと出力電圧が、マイナス電圧と同じになってしまった。 むしろ改悪ということ。 回路図を今になってみなおすと、ホイートストンブリッジが崩れてしまう。 だめになるのは当たり前。
抵抗を取り外して、コンデンサだけにしたら、なんと正弦波さえ通らなくなってしまった。 どうして? なぜか、出力の抵抗負荷(スピーカー代わり)をはずすと、正常に服する。 はんだ付け不良を疑い、ハンダ吸い取り線で綺麗にして、再はんだしてもなおらない。
一晩頭を冷やして、よく考えると、出力の抵抗負荷で駄目になるのは、TDA2030Lが働こうとして失敗していることを意味していることに気が付いた。 抵抗負荷がなければ、MUSES05 の出力で十分間に合うと考えた。 よって,TDA2030L が先の実験で破壊されたと考えて、交換したところ、元の状態に戻った。
次に考えたのは、出力に空芯コイルをいれること。 Zobel に加えて、VFA-01と同じ空芯コイルを作成して、付け加えてみた。 これをいれてみると、1kHz の方形波のオーバーシュートが少なくなり、10kHz の方形波で発振するものの、何もしなくても発振が停止するようになった。
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だめもとで、TDA2030L の入力間に、直接コンデンサをつないでみた。 当てずっぼで、0.047μ の PILKOR をいれてみたら、発振は綺麗に止まった。 しかし周波数特性はガタガタ。 可聴帯域からゲインが低下している。 この手法に期待が持てるかもしれない。
to be continued…