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バランス型プリアンプは完成するか・・・電源部をどうするか

フラットアンプの HPA-12基板には電源部が最初から組み込まれている。 一方、MUSES72320基板のほうは電源部を作成する必要がある。 十分に Low Noise であることも要求したい。

お気楽オーディオキット資料館を探すと、TIの超低ノイズ電源レギュレータの TPS7A47 と TPS7A33 を用いた正負電源基板 TYPE-Iがあった。 これにしよう。 表面実装部品もあるが、比較的大きいこともあって、こちらは楽勝。

ダイオードはファストリカバリーダイオードの UF4007 として、電源コンデンサは、低ESR 低Z電解コンデンサ KZH 35V 2200μF を 3個並列とした。 TPS7A47 と TPS7A33の出力コンデンサは OS コンデンサを当てた。 このあたりは気休めだけど。

HPA-12 の電源のほうは、電流容量多めの UF2010 とした。 ショットキーバリアダイオードを使いたいところだが、電流容量多めのものは穴に入らない。 リップル除去用は KZH 4700μ ×2 でリップルフィルタ抵抗は大きめの 10Ω。 何しろフラットアンプでの使用なので、完全A級動作になるので。 終段のデカップリング用のコンデンサはたかじんさんの指定通りオーディオ用を用いた。 KZ を使いたいところだが、大きさの関係から、ニチコンの  FG 1000μF である。

電源ができたら、次はフラットアンプの設計だ。

バランス型プリアンプは完成するか・・・フラットアンプをどうするか

MUSES72320 の DATASHEET にあるように、ボリューム部分が完成したら、その後にバッファ(フラットアンプ)を追加する必要がある。 たかじんさんの設計したフルディスクリート・ヘッドホンアンプ HPA-12基板(1枚でステレオ分)を利用することを考えた。 この基板は、次のようなバリエーションを作成できる。

  • 2SK2145を使ったDCヘッドホンアンプ(Rev2基板専用)
    トランジスタ選別なし。 DC安定度抜群の完全DCアンプ。
  • 2SK2145を使ったA級 DCヘッドホンアンプ(Rev2基板専用)
    トランジスタ選別なし。 TTA004B TTC004B A級 DCアンプ。
  • HPA-12 基本アンプ
    トランジスタ選別なし。  ローノイズ、押しの強い迫力サウンド。
  • FET入力 完全DCヘッドホンアンプ
    初段FET選別必要。 カップリングコンデンサレスで情報量が多い。 派手めなサウンド・大人サウンドの2種類を用意。
  • HPA-12ミニパワーアンプ
    トランジスタ選別なし。 1W+1Wのニアフィールドパワーアンプ。
  • サンスイ907サウンドを参考にしたチューニング
    初段トランジスタ選別必要。 音楽性と躍動感抜群のサウンド。
  • 純A級フルディスクリートヘッドホンアンプ
    トランジスタ選別なし。 ヤミツキになる悪魔のサウンド。
    FET入力 純A級ヘッドホンアンプを追加。 初段FET選別必要。

以上のなかで、私の目算は、FET入力 純A級ヘッドホンアンプだ。 貴重なストックである 2SK170 の差動入力で、SEEPの終段はパラレルではなく、シングルで十分と考えた。

電源トランスには、HPA-12 用に特注されたRコアトランスを用いる。 電流容量としては、今回の目的なら、HPA-12基板2枚に供給できるが、1枚に1個のトランスをあてがう。 もともと25-33VA に用いるコアを 20VA のみ利用している余裕があるトランスで、余裕がありすぎるぐらいだ。 ここは私の主義であって、電源に余裕をもたせると音質が向上する(という思い込みか)と考えている。

あとは、詳細に設計して組み立てて動作確認と、ケーシングだ。MUSES72210 (VOL-12 + VOL-01 + SEL-12)の電源をどうするかも考える必要がある。

バランス型プリアンプは完成するか・・・MUSES72320 のハンダ付けにチャレンジ

表面実装部品にチャレンジ で示したように、表面実装部品のハンダ付けに成功した後、たかじんさんのSSOPのハンダ付け方法 に従って、MUSES72320 のハンダ付けにチャレンジした。

  1. ランド部でハンダ線を溶かす。
  2. ICに向かってコテを動かしてハンダを流し込む。
  3. コテ先を一度、ICの足の先端部分に少しだけ乗り上げる。
    そのまま、またランド側へとすべらせるようにコテ先を戻す
  4. これを3~5本くらいやったら、一旦、コテ先をクリーニング。  そのタイミングで ICの上を指で押さえて、熱を冷やす。

思ったより簡単・・・と思ったが、念のために写真を撮って拡大してみると・・・ブリッジだらけ、その上、ほこりがいっぱいついている。 あぶない、あぶない。

アルコールで掃除して、ハンダ吸い取り線で、ブリッジを解除して再確認したところ。

さて、動作するか・・・ 緊張の一瞬・・・・

ボリューム部分OK! ばんざ~い。

このあと、LCDパネルは動作したものの、有機ELのパネルが動作しなくて、だいぶ苦戦したけど、たかじんさんから、有機EL用のマイコンでも、LCDパネルが動作することを教えてもらい、有機ELパネルの不良と分かったとさ。

バランス型プリアンプは完成するか・・・表面実装部品にチャレンジ

2020年のコロナウィルス騒ぎで時間が取れた私は、本ホームページにあるように、アンプの制作を久々に始めた。たかじんさんのホームページでは、我が家のサブシステムに使用している HPA-12 基板の改訂バージョンである HPA-1000基板 がリリースされていた。 バランス型プリアンプの作成に必要な半導体や各種部品は死蔵されており、恥ずかしながら表面実装部品のハンダ付けに失敗していることをコメントに書き込んだところ、曲がりのピンセットがあるとよいことを教えてもらった。

2014年のときと大きく異なるのは、はんだごてもだ。 Goot のステーションタイプの RX-701AS を思い切って購入していた。

基板を固定する冶具(Aven 17010 Adjustable Circuit Board Holder by 24-Hours)も手に入れて、準備は万端。

マルツから、表面実装部品を多めに取り寄せて作業を再開したところ、無事に表面実装部品をとりつけることができた。 コツを覚えれば、結構簡単で、曲がりのピンセットで表面実装部品を軽くおさえ、はんだごてにちょっとハンダをつけて、部品の脇のプリント面を滑らせるようにすると、簡単に仮止めできる。 前もってハンダを載せておいて、溶かしてから仮止めするやり方もあるようだが、力の入れ加減を間違うと表面実装部品がピンセットから飛んで行ってしまう。 仮止めさえうまく出来れば、もう片方のハンダは簡単。 ただし、横着せずにピンセットで固定しておくこと。

次は、MUSES72320 のハンダ付けだ。 0.65mm ピッチのハンダ付けは成功するか?

バランス型プリアンプは完成するか・・・挫折からのスタート

我が家のメインシステムは、長らく Soulnote ma1.0 をパワーアンプとして利用しており、マルチチャンネル&AVシステムとの兼用でもあるため、平衡入出力のセレクター(AudioDesign AudioDesign HAS-3LB)とアッテネーター(SPL Volume2)を利用していた。 できるならば、バランス入力がたくさんあるプリアンプが欲しいのだが、適当な製品がない。

Soulnote / Fundamental には該当する製品はないし、3つ以上のバランス入力があるプリアンプと言えば、Accuphase C-3900 ぐらいしか選択肢がない。 200万円を超えるプリアンプはとても購入できないうえに、私自身はあまり Accuphase の音質が好きではない。 ピアノのキータッチの違いのような表現をうまく出しているデモに出会ったことがないからだ。

そんなおりに、ネットワークプレーヤーなどでお世話になっているたかじんさんから、バランス対応入力セレクター付きMUSES72320電子ボリューム基板(VOL-12)が発売された。 バランス対応基板(VOL-01)を追加することで、3バランス入力のプリアンプを作成できる。 さっそく購入したのは良かったのだが、あっという間につまずいた。

表面実装部品のコンデンサ、抵抗(1608サイズ)の半田付けがうまくいかない。 細い先端の半田ごてを準備してトライしたが、あっというまに、部品がぴちっと飛び跳ねて、どっかに行ってしまった。 MUSES72320 の 0.65mmピッチの半田付け以前で失敗してしまったのだ・・・。

2014年の秋ごろに挫折からスタートしたバランス型プリアンプは果たして完成するのか?