12HG7 はモノになるか? 妄想編

ヤフオクで、12HG7/12GN7A が 10本セットで多数出品されていた。 10本セットだと、予備球も含めて購入できるので、食指が動く。 調べてみると、許容プレート損失は 10W と MT管としては高く、それなりの出力が期待できる。 しかし、この球の一番の特徴は、high Gm で、36 mmhos もある。 これは、高Gm出力管の代表選手である、6BQ5(EL84)が 10mmhos の3倍を超える数値である。 high Gm ということは、ドライブ電圧が著しく低いことを意味しており、データシートによれば、3Vp-p 程度で駆動できる。 これなら、オペアンプ直結でドライブすることさえ可能だ。

12HG7/12GN7A は映像用増幅管で、6CL6, 12BY7, 6GK6(10GK6)などの仲間がいる。 オーディオ出力管としても用いられることもあり、特に 6GK6(10GK6)は 6BQ5(EL34)のG3を分離し、シールドを付加した球なそうだ。 12HG7/12GN7A は 1960年代半ばに設計された・・・ということは、真空管の最後の世代でもある。 同世代として有名なオーディオ管は 6GW8 で、ぺるけ師匠が、「6GW8 の人気がいまひとつなのが面白くない」と述べていたのを思い出す。

もちろん、著しい high Gm管なので発振の可能性が高いことも問題になるし、少しのバイアス変動によって暴走する可能性が高いなど、設計と実装には細心の注意が必要になるだろう。 はたして、私の技量でなんとかなるのか?

ネットで調べてみると、12HG7強NFアンプ12HG7単段シングル無帰還アンプ12GN7 CSPP アンプ12HG7 4パラ強NFシングルアンプ が見つかってきた。 12GN7 CSPP アンプ以外は、自己バイアスで作成されており、12GN7 CSPP アンプ では、定電流回路を用いて暴走しないように工夫されていた。 すぐに考えつくのは、全段差動プッシュプルとするが、おのおのの真空管ごとに定電流回路をいれる作例(悪い子の6CK4アンプ)である。 このパターンでは、バイアス変動による暴走はないが、信号が2個の電解コンデンサを流れるという欠点が生じる。 もっとよいやり方はないだろうか?

to be continued…

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