測定は大切:スーパーウーファの設定 (99/9/19 記)
 

聴感で Yamaha YST-500SW (スーパーウーファ)のカットオフ周波数とレベル調整をした様子は、Super Woofer と QUAD ESL-63 に書き記しました。 カットオフ周波数は、70 Hz になりました。 この状態で、ずっと楽しんでいましたが、パイプオルガンが入っている曲など、 30 - 50 Hz の音域がかなり含まれている曲では、ちょっと不自然な感じがしてなりません。 パイプオルガンがちょっと鳴りすぎで、不自然な感じがしないでもないのです。 しかし、レベルを落とすと、全体につまらない感じになります。 聴感で調整していくのは、無理を感じたので、測定は大切: 誰でも持っている(?)簡易測定器の紹介 で記したように特性を計りながら、調整してみることにしました。

Frequency (12K)

上の図は、聴感で決定したレベル調整位置で 50, 60, 65 & 70 Hz とカットオフ周波数を変えたときの周波数特性です。 聴感では、70 Hz をベストポイントと聴き取っています。 確かに、50 Hz のカットオフ周波数では、50 - 100 Hz に及ぶ広範な dip がありますし、その傾向は 60 Hz のカットオフ周波数であっても、あまり変わりません。 それに対して、カットオフ周波数 70 Hz では、100 - 120 Hz にわずかなピークがあります。 カットオフ周波数 60 Hz に比べて、70 Hz では、低域がブリリアントに、リッチな感じに聞こえたのは、この帯域の差なのでしょう。 また、 150 Hz, 250 Hz には、急峻なピーク、200 Hz, 300 Hz 付近には急峻な dip があります。 これは、部屋の定在波の存在を示しています。 さて、カットオフ周波数は、70 Hz がベストなのでしょうか? 上の測定結果をみると、50, 60 Hz と比較して、70 Hz が良いのはよくわかります。 一方、カットオフ周波数 65 Hz と 70 Hz との比較はどうでしょうか?  70 - 80 Hz 付近の dip の感じは、 65 Hz のほうが、70 Hz より優れています。 カットオフ周波数 65 Hz が、70 Hz に比べて、はっきりと劣る理由はないようです。 そこで、 カットオフ周波数 65 Hz で、レベル調整をしながら、測定してみることにしました。

Levels at 65 Hz (12K)

YST-500SW のレベル設定つまみで、先に聴感で決定したレベルを 0 として、ひと目盛り増やせば +1、減らせば -1 と表現しています。 聴感でも、レベルを上げると、低音が不自然なほど増えて、こもった感じに聞こえます。  レベルが +1 のときに、40 - 50 Hz で、かなりの大きさのピークを示していることからも、この不自然さがわかると思います。 一方、レベルが -1 になると、80 - 100 Hz のレベルでの dip がかなり大きくなります。 量感不足でつまらない感じがするのは、このためなのでしょう。 ここで、レベルを - 0.5 と微妙に調節してみると、 80 Hz - 100 Hz のレベルでの dip も目立たず、 40 Hz - 50 Hz のピークも目立ちません。 聴感で設定したカットオフ周波数 70 Hz・レベル 0 と比較して、ブリリアントなリッチさがなくなった感じがしないでもありませんが、全体のバランスは、はっきり向上しました。 パイプオルガンがはいった曲でも、不自然さはありません。 測定結果はやはり大切なのです。

decided by hearing (12K)

上が聴感で設定した周波数特性、下が聴感+簡易測定器を用いて調整した周波数特性です。 聴感+簡易測定器を用いて調整した場合、60 Hz から 100 Hz にかけて、5 dB 程度の dip が解消しています。 周波数特性でみると、上と下とでは、下のほうが低音のレベルが上がっているようにみえます。 しかしながら、先に書いたように、スーパーウーファのカットオフ周波数は、上で 70 Hz、下で 65 Hz であり、レベル(ボリューム)もわずかに、下のほうが下げられています。 おそらく、上の条件では本体のスピーカーとスーパーウーファとの間で、かなりの干渉があったのだろうと思います。 それゆえ、音量によって、低音の音量感が変わっていったため、不自然さを感じたのだろうと、思われます。 このように、簡易測定器といえども、その威力はあなどれないものがあると、改めて思いました。

decided by measurement (12K)

(to be continued...)

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