PHILIPS LHH-A700 BTL 接続 (2005/4/25 記)

私に限ったことではない(と信じたい)が、アンプを購入して、取扱説明書を真面目に読んでから使い始める人は、自作オーディオもやっている(いた)人なら、ほとんどいないだろう。 接続の仕方は、実機を見れば、あきらかすぎるぐらい、あきらかだからだ。 うまくいかないときに、初めて読む???

私がPHILIPS LHH-S700 の取扱説明書を読んだのは、購入して1年ぐらいしてからだろうか。 正確に言うと、読もうと思ったのではない。 このまま適当なところに置いておくと、なくなってしまうだろうと思い、しっかりしまおうと思ったからだ。 しまう前に、ペラペラめくってみただけだ。 そして、驚いた。 LHH-A700 を BTL 接続により2台使用した説明図がたくさんでてくる。 その量たるや、半端ではない。 参考図1枚というのではない。 なんだ、これはというぐらい、たくさんでてくる。

/* ここに、説明図をいれる */

ここで、火がついてしまったのは、皆さまおわかりでしょ。 もう1台って。 なくなる前に、もう1台。 ボーナスがでたときに、購入・・・! 設計者の鈴木××氏に関する逸話を知ったのは、実は、このころ。 PHILIPS にはまりこんで、相当たってから。 NEC A-10 の設計をしたとか・・・。 みなさまには、意外に思われるかもしれない。 鈴木××氏のことを知ったおかげで、BTL 接続によって、低音がしっかり出るとか、ドライブ感が増すとか・・・期待しちゃうじゃないですか。 アンプが倍だから、出力も倍・・・。 アンプが倍だから、物量も倍・・・。 そんな思いがムクムクと。 いわゆる、オーディオ的な聴き方も、得意になるかなぁと、期待していた。

しっかりヒートアップさせてから、大編成ものを聞き始めた。 失望した。 これまでと、ほとんど変わらないのだ。 そんな馬鹿な・・・ そんな馬鹿な・・・ そんな馬鹿な・・・  何とか違いを見つけようと、視聴を繰り返すが、大編成ものでは、違いがあんまりわからない。 しいていえば、ディテールの表現が良くなったかなぁという程度。 馬鹿な買い物をしたと、後悔したと、本気で思ったことを、正直に書いておきたい。

しかし、違いは、唐突にわかった。 Elly Ameling を聞いた瞬間である。 静寂の表現のうまさだ。 歌い終わった余韻の漂い方が、数枚上手なのだ。 1台で聞いていて、不満があるわけではない。 1台で聞いていて、決して悪くない。 しかし、BTL 接続で聞くと、もう戻れない。 次に、室内楽曲やピアノ独奏といったジャンルを聞く。 やはり、pp(ピアニッシモ)の表現が良い。 大げさな表現で恐縮だが、体育館で聞いていた演奏が、ホールに変わったような印象をうけるのである。 ダイナミックレンジが、下の方に拡大した言えば、正確な表現なのかもしれない。 この良さがわかると、もとには、もう戻れない・・・。

(to be continued...)

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