PHILIPS LHH-A700 との出会い(前編) (99/3/14 記)
 

この文章は PHILIPS LHH-800R の出会いの続編になっています。
お読みでない方は、そちらを先にお読みください。

 

CD Player LHH-800R を購入を決意して、発注した翌日に、パワーアンプの LHH-A700 の展示品の広告をみかけた。 LHH-800R の時には、何度も注文したときには売り切れていて、物欲大魔王があばれた2週間を送ったので、LHH-A700 のときは、一瞬の迷いもなく、電話に手が伸びた。

さて、困ったのは、CD Player の LHH-800R の音だ。 以前に聴いたときのようなみずみずしく、純度の高い音が出ない。 音が団子状態で、低音も伸びず高音も伸びない。 以前から使っていた 10 年選手の Marantz CD-94 Limited & CDA-94 Limited のほうが、よっぽど良い。 一体型の CD Player でもあり、音を変化させる術もない。 途方にくれてしまった。 とりあえず、エージングを進めるために、サブシステムで鳴らしておくことにした。 グスン (T_T) (T_T) (T_T)

CD Player が届いてから、3日後の朝に、LHH-A700 が届いた。 焦る心を押さえながら、2時間のウォームアップをさせて、CD Player につなぐ。 CD Player は、以前から使っていた Marantz CD-94 Limited & CDA-94 Limited のほうだ。 Quad 44 + 405 と比較しても、あまり大きな変化はない。 しかし、LHH-A700 だと、少しでも録音が悪いと、その悪さを露骨にまくし立てる。 1970 年代の録音でも、ちょっと厳しい。 これは困ったことだ。 トータルでみると、Quad 44 + 405 のほうに魅力を感じてしまう・・・。

CD Player の LHH-800R といい、パワーアンプの LHH-A700 といい、どちらも、どうにもならない音が出てきてしまっている。 以前に試聴したときにはとってもよかったのに・・・。 おかしいなぁ。 MJ 無線と実験の記事では、PHILIPS の CD-Player の開発中に、既存のアンプでは音質追求に限界がきたために、LHH-A700 のプロトタイプが作られたとあるんだけどなぁ。 記事によれば、オーディオフェアで、CD-Player の音出しにそのプロトタイプ・アンプが使われて、CD-Player もさることながら、そのプロトタイプ・アンプへの問い合わせが断たなかったとのこと。 そうか。 もしかすると、LHH-800R は、既存のアンプでは、駄目なのかもしれない。 でも、入力機器の質が上がって、音が悪くなるなんて経験はしたことがないなぁ・・・。

まぁ、LHH-800R と LHH-A700 とで聴いてみるか。 サブシステムの部屋から、再度、LHH-800R を Quad ESL-63 の部屋に持ち込んで、試聴してみる。 半分、ヤケなので、ウォームアップ時間もなし。 ところが、音が出た瞬間に、感動がやってきた。 音が前に出てくるし、躍動感もある。 音の分離も自然だ。 いかにも、音の分解能が優れています・・・といった、人工的な、いやみなオーディオ臭い音を決して出すことはない。 音場感も非常に良くて、左右はもちろん、前後関係も非常によく描出してくれる。 録音のあら捜しもしなくなった。 細かな難点をあげつらえば、ちょっと音が荒れ気味で、もう少し上品に押さえてくれた方が、私の好みかなぁ。

いったいどうしたことなのだろう。 入力機器の質が上がって、かえって、音が悪くなる経験をしたことは、これまでなかった。 これは、単に相性ということなのだろうか? 手持ちのアンプと CD Player を総動員して、聞き合わせてみる。

  Marantz CD-94 Limited
& CDA94 Limited
Philips CD-750 Philips LHH-800R
6G-A4 Single 管球アンプ ほっとする音で、好ましい 元気な音で、悪くない 全然、駄目(T_T)
自作半導体アンプ なつかしい音。
上品な音質で良い。
元気な音で良い。 ねらい通りの音。 まずまずの音だが、他の
CD-Player のほうが良い。
DENON PMA-970 ほっとする音で、好ましい 元気な音で、悪くない 全然、駄目(T_T)
QUAD 405 ほっとする音で、好ましい 元気な音で、ちょっとちぐはぐ 全然、駄目(T_T)
Philips LHH-A700 ほっとする音だが、いまいち 安っぽい感じで、いただけない 共に本領発揮か。
この組み合わせの音が 試聴機器中でベスト


上の表からわかるように、どのアンプでも、Philips CD-750 と Marantz CD-94 Limited & CDA-94 Limited との比較では、Marantz に軍配があがる。 ところが、Phililps LHH 800R と Malantz との比較では、Philips LHH-A700 以外のアンプでは、Malantz の方が良い。 要するに、試聴するアンプが違うと、評価された CD Player の順位が入れ替わってしまうわけだ。 それでは、アンプ単体を評価するとどうだろうか。 正直言って一長一短としかいいようがない。 やはり相性の問題なのか???

そう思っていたころに、LHH-800R を購入させていただいた吉田苑の思いっ切り言いたい砲台のパスワードが届いた。 そこには驚くべき記事が・・・・

(to be continued...)

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