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(99/4/18 記) |
私は、仙台市内の大きな CD 屋さんを定期巡回することにしています。 例えば、新星堂にはオリジナル商品もあって、仙台レコードライブラリから購入できないものもあるからです。 3月末に、久々に HMV に出向きました。 この日は、廉価版のコーナーで、Clara Schumann Pf 作品集(Ureil Tsachor, pf)を見つけるなど、収穫の多い日でした。
邦人演奏家のコーナーで、私の目は釘付けになってしまいました。 『横山美里、デビューCD:ブラームスとシューマン』 というのを見つけたからです。 私の愛娘と同姓同名のピアニストがいること自体を知りませんでした。 ちょうど、そのころに掲載した Fantasiestcke を録音していたとは、何たる偶然。 さっそく購入して聴いてみることにしました。
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私自身はこの CD のことしか知りませんので、CD のライナーノートから、横山美里さんに関する部分を下記に引用いたします。
私の印象としては、おおらかで、ゆったりした演奏で、好感がもてました。 特に、Brahms のほうは、曲想にもよく合致して、なかなか良いようです。 さて、Schumann Fantasiestcke Op. 12 は、おすすめの曲・Fantasiestcke Op. 12 で言及したように、文学的・情緒的な美を追究した作品です。 個性的な小曲のそれぞれの雰囲気がうまく描出されていることはもちろん、全体を通して聴いたときに、まとまりを感じられないといけないわけですが、この演奏は、この点では合格点がつけられるでしょう。 ミスタッチも少なくありませんし、リズムの不正確さや不適切なペダリングで、音の響きが濁ったりすることもありますが、デビュー CD ですから、世界の第一線の演奏家の録音と比較することは慎まねばなりません。 デビュー CD で、Schumann を録音したことを、私は、何よりうれしく思っています。
横山美里さんのデビュー CD に寄せて 「北海道ですごくセンスのいいピアノを弾く子を見つけたんだけど、一度聴いてみ てくれないか?」・・・現在NHK交響楽団の首席ヴィオラ奏者で、私とは高校時代から の友人である川崎和憲さんからの電話が美里さんとの出会いのきっかけでした。彼 女は高校2年の夏、故郷帯広の隣町池田町での音楽キャンプの室内楽クラスに参 加し、講師の川崎さんの目に留まったのです。その川崎さんからの紹介で初めて聴 かせていただいた美里さんのピアノからは、十勝の大自然のようなスケールの大き さと、帯広のどこかヨーロッパ的な雰囲気に育まれた、高校生とは思えない洗練さ れた感性を感じました。湧き上がる情感をあくまで自然なアプローチで音の流れに のせ、ピアノを弾くのが楽しくて仕方がないといったふうで、いつの間にか聴く人 の心をひきつけてしまうのでした。その後彼女は PTNA(ピテイナ)のコンクールで見 事優勝し、その副賞として英国王立音学院への入学を許可され、奨学金を得てロン ドンに留学することになりました。美里さんの演奏を初めて聴いたときから彼女の 豊かな才能は、私の恩師でもある、マリア・クルチョ先生によって大きく開花する に違いないと直感していましたので、そのチャンスがこれほど早くめぐってきたこ とに運命的なものさえ感じ蓋した。マリア先生は作品の精神性や感情表現が、奏者 によって弾きだされる「音」そのものに表現されてはじめてその作品に息が吹き込 まれるという考えを大切にされていましたから「音」に対する要求は非常に厳しい ものがありました。鋭い感受性の持ち主である美里さんがマリア先生のおっしゃる 「音」を紡ぎ出す術(すべ)を極めたとき、彼女の音楽はさらに深く、色彩豊かなもの になると思います。このCD録音の貴重な経験を新たなステップとして彼女が世界に 羽ばたく日を願ってやみません。 ピアニスト 蓼沼恵美子
長女と同じ名前でなければ、手にすることもなかった CD ですが、将来が楽しみな演奏家をひとり見つけられました。 これもまた、Clara & Robert Schumann の霊のお導きかもしれません(^^) こちらは娘の美里
← 見ての通り、娘はポムポムプリンそっくりです。
ピアニストの美里さんは、美人さんのようですが・・・。
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