Der Rose Pilgerfahrt, Op. 112 (その5) | (99/8/8 記) |
Nr. 21 (第 21 曲)
Chor
Was klingen denn die Hrner
Im Morgendmmerschein,
Was bringen sie ein Stndchen
Vor ihrem Kammerlein?
混声合唱
夜明けのにぶい輝きのなかで、ひびいてくるのは、角笛の音だろうか?
彼女の部屋の前で奏でられているのは、セレナーデだろうか。
Hochzeit wird gefeiert!
Wrtlein, ach so s,
Schlsslein zu dem trauten
Eheparadies!
結婚式が行なわれる。
ああ、結婚とは、なんて素敵な言葉なのだろう。
それは、愛する夫婦の天国を開く鍵なのだ。Hochzeit wird gefeiert!
Rslein, auf, erwach!
Fei're froh noch deinen
Letzten Mdchentag!
結婚式が行なわれる。
ばらよ、さあ、目覚めなさい。 おまえの最後のきむすめの日を 今のうちに楽しんでおくのだ。Sopran-solo
Die Kirchenglocken klingen,
Und vor des Heilands Bild
Hat sich aus ihrem Traume
Die Wahrheit schn enthllt.
ソプラノ独唱
教会の鐘の音が鳴り響く。
そして救世主の絵のまえで、ばらの夢が
素敵に実現したことが宣誓される。
Chor (合唱)
Frauenchor
Den Bund der treuen Herzen
Hat Priestermund geweiht,
Den Schwur der treuen Liebe
Schrieb ein die Ewigkeit.
女声合唱
牧師は、真実なる心と心の絆を、おごそかに祝福した。
永遠に続く愛の誓いをしっかりと書き留めた。
Nr. 22 (第 22 曲)
Chor
lm Hause des Mllers,
Dat tnen die Geigen,
Da springen die Burschen
Im wirbelnden Reigen,
混声合唱
粉屋の家のなかでは、ヴァイオリンが弾かれている。
若者たちが輪になって、楽しく踊っている。
Da klingen die Glser,
Schdlt "Hussah!" darein.-
lm Hause des Mllers,
Da zittert die Diele,
グラスを互いに鳴らしながら、「万歳」と叫んでいる。
粉屋の家のなかでは、床がぎしぎしと音を立てている。Es drngt sich und hebt sich
lm bunten Gewhle,
Und Alles jauchzt: "Hussah,
Hoch Brut'gam und Braut!"
たくさんの人たちが、あふれている。
そしてだれもが叫んでいる。
「万歳! 万歳! 花嫁さん。 花婿さん。」
Nr. 23 (第 23 曲)
Tenor-solo
Und wie ein Jahr verronnen ist,
Sein Knospchen zart Schn-Rslein ksst,
Es ruht, gewiegt von Mutterlust,
Mit Augen blau, an ihrer Brust.
テノール独唱
それから一年が過ぎて、ぱらは彼女の子供にくちづけした。
青い眼の子供は、よろこびあふれる母の胸に抱かれ、横たわっている。Es lchelt und die Hndchen langen,
Als wollt's die Mutterlieb' umfangen;
Sie aber schaut durch Thrnenflor
Mit heissem Dank zu Gott empor,
子供はほほえみ、まるで母の愛を捕まえようとするように、 かわいい手をのばす。
しかし、母は熱い感謝の涙にうるみながら、神を仰ぎ見る。Nimmt still die Ros', ihr Lebenspfand,
Und giebt's dem Kindlein mit zitternder Hand.
そして、そっと彼女の命のお守りのばらを、震える手で、子供に手渡した。 Rose
Nimm hin mein Glck, du kleines Herz,
lch geh' beseligt heimatwrts;
Mein ward der Erde Seligkeit,
Nach dieser giebt es keine Freud';
ぱら
きあ、わたしの幸福、小さな心そのものをあげます。
わたしは幸福な想いで妖精の国に帰ります。
わたしはこの世の幸せを味わいました。
もはや、これ以上の喜びはありません。
Leb' wohl, mein Kind;- du treuer Mann,
Zu End' ist meine Pilgerbahn,
lch scheide ohne Schmerz und Weh',
Weil ich im Gluck von hinnen geh'.
さようなら、わが子よ、愛する夫よ。
わたしの巡礼は終わりを迎えました。
幸福に満ち足りているので、私は、悲しい想いも苦しみもなく、ここから去り行くのです。Das ist kein bleicher, Schwarzer Tod,
Das ist ein Tod voll Morgenrot!
わたしの死は暗くも冷たくもありません。
それは朝日の赤い色に満ちあふれた死なのです。
Tenor-solo
Und wie sie noch so leise spricht,
Verlscht der Augen Frhlingslicht.
テノール独唱
そして、ばらが静かに話しているあいだに
春の光がその眼から消えていった。
Nr. 24 (第 24 曲)
Engelsstimmmen
Rslein!
Zu deinen Blumen nicht,
Zu uns, zu hoh'rem Licht
Schwing' dich empor,
天使の声
ばらよ。
地上の花のところではなく、 わたしたちの高い光の国へ おまえを高く昇らせよう。Damit du schaust
Von Himmelshph'n,
Wie dein Knosplein zart
Bliht und gedeiht,-
おまえが天国から、おまえの子供がやさしく咲きいで、 成長する姿が見られるように。 Da einstens empfang'st du's,
Wenn es die Rose
Unbeaeckt dir zurckbringt!
Sei uns gegrut,
Liebliche Rose!-
いつかあの子がお守りのばらを、清らかなままここへ持ち帰ったときに その子をやさしく迎えられるように。
わたしたちの挨拶を受けなさい。
いとおしい愛するばらよ。
Der Rose Pilgerfahrt の最初の録音である Burgos の LP BOX
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原詩は、Huber 指揮の CD (ebs 6075)のライナーノートに従いました。
原詩の日本語訳は、私 n'Guin が気のおもむくままに、訳したものなので、誤りがたくさんあることだろうと思います。 誤りを見つけたら、あははははっ! と笑って、私に教えてくださいな。