【 真空管アンプとの出会い 】への脚注 (98/3/3 記)
 

12AX7 12AX7A - 6R-A8 のシングル H-5S 
12AT7 ECC81

12AX7A は、電圧増幅用の双三極管です。 右の絵のように、かわいい真空管です。 増幅率が高いので、よく使われていました。 12AT7 も電圧増幅用の双三極管です。 増幅率は、12AX7A より数割少ないのですが、内部抵抗が少ないこともあって、これもよく使われました。 12AT7 と ECC81 は同じ真空管ですが、ヨーロッパでは、ECC81 の名前が使われました。

6R-A8 は、電力増幅用の三極管です。 内部的には多極管の三極接続になっているそうです。 写真が手元にないのは残念です。 日本独自の三極管で、ラックスの管球アンプに使われました。 シングル動作(出力段に1本だけ使うやりかた)では、3 ワットぐらい。 プッシュプル動作(出力段に2本使って、互いに助け合うようにした場合) 5 - 10 ワットぐらい出してくれます。

H-5S というのは、タンゴ(メーカーの名前)の小形の出力トランスです。 往年の名器と言うべき出力トランスでしょう。

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NFB

Negative FeedBack の略です。 出力の一部を逆位相で入力に戻すことによって、ゆがみや周波数特性などを向上させる回路テクニックです。 アンプを女性にたとえると、NFB はお化粧だと思えば、わかりやすいでしょう。 素顔で美しい方なら、お化粧なんていらないわけです。 そういうアンプのことを無帰還アンプといいます。 でも、美しい女性の薄化粧というのも風情がありますよね。 アンプでも同じで、NFB をうまく使えば、より美しいアンプができあがります。しかし、どんなに化粧をがんばったところで、もとが悪けりゃ(失礼!)、どうにもならなりません。 悪いアンプにどんなに NFB をかけたって、いいアンプにはなりません。 ましてや、厚化粧の女性(アンプ)は・・・・。

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プレート損失が定格をオーバーする設計(?)

古い雑誌(1960 年代ぐらい)などを見ると、真空管が貴重品になった現在では、考えられないような、こんな設計にであいます。 好例は、6F6 三結プッシュのオルソンアンプでしょう。 真空管の寿命が少々縮んでも、よりハイパワーを望んでいたのだと思います。 トランジスタでこんな設計をしたら、一瞬の内にこわれてしまいます。 真空管は、タフなのです。

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かまぼこ型 かまぼこ型の音

低域も広域も出せないアンプの音のことをこんな風に呼びます。 理由は右の図を見れば一目瞭然でしょう。 でも、かまぼこ型のアンプにも利点があります。 古い録音の演奏を聞くときなどは、余計なノイズは聞こえないので、音楽に集中できます。 蓄音機なんかが良い例でしょう。

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カップリングコンデンサ ペーパー(MP)コンデンサ ポリカーボネイトフィルムコンデンサ パラった

カップリングコンデンサというのは、高い電圧がかかっているところから、 そうでないところへ、音声電圧のみをつなぐ働きをしてくれるコンデンサのことです。  コンデンサは、直流は通さないけれど、交流(音声)は通すはたらきを持っています。

ペーパー(MP)コンデンサというのは、いはゆる普通のコンデンサです。 コンデンサの誘導体に、紙を使っています。 ポリカーボネイトフィルムフィルムの場合は、プラスティック(ポリカーボネイト)です。 こちらのほうが、高級品とされていたのですが、いまやごく普通に使われているコンデンサです。

「パラった」という表現は、パラレルに接続したという意味です。 電解コンデンサなど、高周波特性が悪いコンデンサに、高周波特性のよいフィルムコンデンサなどをパラレルに接続して、音質を改善させるというのは、よく行われています。

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