AUDIO って? | (98/2/10 記) |
私が MJ『無線と実験』を愛読し初めて、少なくとも 15 年はたっているでしょう。 この雑誌は、アンプやスピーカーを自作するマニアのバイブルのような雑誌です。 最近はあまりはやらないようですが、自作オーディオは、楽しい世界です。 部品を代えたり、回路を代えたりすると、おもしろいように音が変わっていきます。 そういう過程を経ながら、良い音を作り上げていく楽しみがあります。 自作オーディオは、それなりのテクニックさえあれば、自分の求める音に限りなく近づいていけるわけで、麻薬のような一側面があります。 さらに、その楽しみに加えて、音楽を聴いて、音楽そのものも楽しめるわけですから、一石二鳥はおろか、三鳥も四鳥もねらえるかもしれません。
MJ『無線と実験』では、使用するデバイス(トランジスターや真空管)を問わず、原音再生をめざす記事もあれば、温故知新風の真空管を用いたアンプの記事もあります。 音楽を聴く部屋の音響特性をコントロールすることで、良い音を得ようとする記事もあります。 最近は、プロオーディオの世界の紹介もあります。 どれをとっても、なかなか楽しいです。 うまくいけば、自分の装置の音も一段上を目指せます。 しかし、時には、自分の作った装置の音の優秀性を競い合い、それでなければ、良い音楽が聴けないといいはる方もいますし、『好ましい音(再生)とは何か?』を追求なさるかたもいます。 さらに、音には好みなんかなくて、基本的には、その質の上下のみ(音としての情報量の多寡)が存在し、万人が認める良い音を求めていくべきとの意見もあります。
私自身は、どうも MJ『無線と実験』誌上の議論は、どうも極端にはしりすぎる傾向があって、好きになれません。(これは、MJ『無線と実験』誌に限ったことではなく、他のオーディオ雑誌でも、全く同じこと。) それというのも、自分自身がそれらの議論のしり馬に乗った挙げ句、結果的にはそれらを切り捨ててきた経緯があるからです。 このホームページでは、私がしてきた失敗の遍歴を提示しながら、音楽の側から見た AUDIO との接点や、私個人のオーディオ論を掲載していきたいと思っています。 もちろん、反論大歓迎です!