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気軽に使えるLPプレーヤーが欲しい

LPレコードを気軽に聴きたいで書いたように、昔のように廉価で気軽に使えて、高音質なものはなかなかないようだ。

中古市場やオークションなどを見ながら、自分で組むことを考えると意外に費用がかさむようだ。 ターンテーブルは古いものだと、自分でメインテナンスすることも含めて考えないといけないようだ。 そう考えると、既存機種の方がよさそう。

そんなときに他の件で、ぺるけ師匠の情熱の真空管で調べ物をしていたら、アナログLPレコードを楽しむというコーナーがあることに気がついた。 ぺるけ師匠といえば、真空管式MCヘッドアンプ付きプリアップのイメージがあって、気軽に使える・・・ではなかった様に思っていたが、あに図らんや。 一からはじめる人、再スタートする人のために・・・レコードプレーヤの選び方 2018.7.18 という記事があった。 この記事の中で、ぺるけ師匠は次の条件で選んだとある。

  1. ベルトは劣化するしピッチが狂うことがあるので精度が高いダイレクトドライブであること
  2. トーンアームはカートリッジ・シェルが交換できるユニバーサルアームであること
  3. 居眠りしたり席を立ってどこかに行ってしまうことが多いのでオートストップ&オートリフトがついていること
    (以下略)

「気軽に使える」ためには、なるほどと思う条件ばかりだ。 その上で、ぺるけ師匠はこうおっしゃる。

過去モデルの中から性能・音質ともに優れたものを選ぶのであれば、LPレコードプレーヤの黄金時代ともいえる1980年代後半に良いものがたくさんあります。ここでは極端に高価なものは避けつつ、お財布的に少し頑張れば入手できそうなものの中から、私の趣味で選んでみました。

KENWOOD KP-9010、KP-1010・・・・抜群の静粛性を誇ったフラグシップモデルがKP-9010・・・中略・・・実物のトーンアームを見るとその作りの良さについ欲しくなります。
YAMAHA GT-2000、GT-750・・・・迷走気味だったYAMAHAが、基本に戻って作った力作・・・中略・・・ともに音の良さが売りで、LPレコードってこんなに音が良かったのかということを教えてくれます。私の愛機はGT-750です。

どうしてよいのかわからなくなっていた私には、良い指針に思えた。 当時の思い出では、Exclusive P-3, Pioneer PL-70 といったあたりしか思い出せなかったが、ジャンク出品が多く、中古市場にはあまりでてこない。 YAMAHAはともかく、KENWOOD??

ネットで調べてみると、KP-9010 は、新規のLPプレーヤーが発売されなくなってから、大ヒットした KP-1100 のリバイバルとして塗装を変えて出てきたとか、KP-1100はアームのできの良さに、補修部品として手に入れた方がいたりとか。 ぺるけ師匠が欲しくなると書いているのもわかる気がする。 スペック上驚いたのは、S/N比で、DIN/B 補正で 90 dB とのこと。 本当???

良品を探すと、当時の新品価格と変わらなくなってしまうようだが、KP-9010 を無事に手に入れましたとさ。

LPレコードを気軽に聴きたい

アンプの自作の記事ばかり載せているので、忘れてしまいがちだが、旧ホームページにあるように、私はどちらかといえば音楽ファンであって、アンプ自作マニアではない(・・・と書くと、うそをつくなと、石つぶてが飛んできそうな気もするが)。

我が家には、30歳ごろまでに集めた LPレコードがおおよそ1500枚ある。 もちろん、LPレコードを聴く装置はあり、今はなき Micro SX-111FV Audio Craft AC-3000MC アームの組み合わせだ。 Micro SX-111FVは、当時としても珍しかったレコードの全面吸着ユニットつきのベルトドライブプレーヤーで、Audio Craft AC-3000MC は、当時主流だったハイコンプライアンス型のMCカートリッジに対応しつつ、従来のローコンプライアンスのカートリッジにも、オイルダンプの程度を変えて対応するという当時の流行の最先端のようなアームだ。 このアームは、交換用アームパイプもあって、ハイコンプライアンス型のカートリッジでは軽量のストレートアームパイプを使うのが定番だった。 私自身は、このアナログプレーヤーを購入したのが、CDが出現してからかなりたった1988年ごろで、すでに LPレコードはだいぶCDに駆逐されていた。 当時の行きつけのレコード屋であった、仙台レコードライブラリーが、日本ではCDしか発売されていなくても、LPバージョンを買い続けられたことが大きい。 しかしながら、Ingrid Haebler の新しい Mozart Piano Sonata 全集(Denon)が、CDのみの発売となり、やむなくCDプレーヤーを購入すると、便利さから、LPレコードを聴く頻度は激減したのだった。

Micro SX-111FV と Audio Craft AC-3000MC は現在も問題なく動作するので、それで聴けばいいじゃんと思うかもしれないが、たまにしかか聴かないとなると、まざまな儀式(調整)が必要になることも多く、気軽に聴くという感じにはならない。 子どもたちが巣立ち、電気工作のための作業部屋を手に入れ、そこで音楽を聴くことも増えてきたので、そこにLPプレーヤーを導入してはと考え始めた。 最初に考えたのは、省スペースを考えて、LPジャケットサイズの Technics SL-10 とそのファミリーだ。 片付けておけることもありがたい。 ネックになったのは、やはり寄る年波には勝てないことや、特殊なカートリッジ(TP4)が必要なこともあげられる。

次に候補となったのは、DENON のLPプレーヤーである。 現在も新品が手に入る。 しかし、取扱説明書をネットでダウンロードして、驚いてしまった。 現在も新品が手に入る DP-500Mは、アームの高さ調整ができない。 調べてみると、最近の機種では、超高級機を除いて、アームの高さ調整ができないのが普通らしい。 そうなると、DENON などの中古を探すか・・・ 実際、某所から DP-55M を3か月保証で購入したところ、針圧調整がおかしい。 ゼロバランスを取っても、トーンアームを上下に操作すると頭が上がったままになったり、はたまた下がったままになったりする。 調べてみると、これは DENON のトーンアーム特有の業病のようで、単品売りの高級アーム(DL-307など)でも起こるらしい。 よって、DP-55Mは返品。

他社の新品を目を向けると、Technics の製品がよさそう。 でも、いかんせん高い。 安めのほう(SL-1200GR)でも15万円強。 SL-1500はイコライザーアンプ内蔵とのことだから・・・(以下略) ディスクジョッキー用は一聴してSNが悪い。

こうなると、機種選定はなかなか。 新品だと、 気軽に聴くために10万円を超える金額をだすわけにもいかない。  中古のターンテーブルと中古のアームを探して組み合わせるか、良質な中古を探し出すか。 ふたつにひとつだ。

… to be continued.